ITmedia NEWS >

TADのフラグシッププレーヤー「TAD-D600」、262万5000円で登場

» 2009年11月13日 22時09分 公開
[ITmedia]

 テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TAD)は11月13日、秋葉原で開催中のオーディオ・ホームシアター専門展示会「オーディオ&ホームシアター展 in AKIBA2009」(通称:オトテン)でディスクプレーヤーのフラグシップモデルとなる「TAD-D600」を発表した。価格は262万5000円。2010年の1月下旬に発売する。

photophoto 「TAD-D600」。横にある黒い物体は別体電源だ

 今年10月にモノラルパワーアンプ「TAD-M600」を投入した同社が、ラインアップ拡充のために選んだのがディスクプレーヤー。産業用の高性能クロックをベースに性能と信頼性を高めた発振器を搭載し、電源部を別体としたハイエンドのSACD/CDプレーヤーとした。「パッケージングされたメディアの情報をあますところなく出力するディスクプレーヤー。しかし、最も大切なのは音楽で感動を与えること」(同社)。

 マスタークロックに着目したのは、トータルジッター量を低減することで音質の向上につなげるため。TAD-D600では、「発振中心周波数近傍でのジッター量低減が音質向上につながることに着目し、超高C/N(Carrier to Noise ratio)マスタークロック UPCC(Ultra High Precision Crystal Generator)を開発した」(同社)。また、D/Aコンバーターには、バーブラウン製の192Hz/24bit対応チップを並列接続で使用。S/N比やリニアリティー、ダイナミックレンジ、ひずみ率などのオーディオ性能を改善している。

photophotophoto TAD-D600を単体のD/Aコンバーターユニットとして利用する「DACモード」も備えた。サンプリング周波数は32kHz〜192kHz。ハイサンプリングレートのリニアPCMデータを、より良い音で再生できるという

 筐体は、3点支持の鋳造アルミニウム製極厚ベースと6ミリ厚の銅メッキ鋼板シャーシによる2層構造とし、重心を極限まで下げて振動を抑える。また、SACDやCDを載せるディスクトレーもアルミ削りだし加工。高周波ノイズが音質に与える影響を抑えるため、操作パネルには発振回路を用いない圧力検出方式のタッチキーを採用した。本体の外形寸法は、450(幅)×440(奥行き)×185(高さ)ミリ。重量は26.5キログラム。

 電源部を独立構成とすることで、トランスの不要振動や漏洩磁束を排除して、プレーヤーのメカニカル部やオーディオ回路に対する悪影響を徹底的に抑えた。さらに信号応答性能を高めるため、オーディオ用の電源トランスには400VAというパワーアンプ並みのトロイダルトランスを搭載している。制振性能に配慮した鋳造アルミニウム製モノコックシャーシを採用しており、電源部だけでも重量は13キログラムもある。

photophotophoto

 そのほかの主な仕様は下表の通り。

製品型番 TAD-D600
周波数特性 CD:4Hz〜20kHz、SACD:4Hz〜40kHz
S/N比 115dB
音声出力(2ch) XLRステレオ1系統
バランス入力 XLR端子1系統
同軸入力 RCA端子1系統
バランス出力 XLR端子1系統
外形寸法 本体:450×185×440ミリ 電源部:220×185×430ミリ
重量 本体:26.5キログラム 電源部:13キログラム

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.