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“BRAVIA”「EX700」 薄さとデザインのこだわり(2/2 ページ)

» 2010年01月21日 21時40分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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photo 壁掛け設置を見ることはできなかったが、専用の壁寄せスタンドを用いてスマートな設置方法を提案していた。フロアスタンド「SU-FL71L」は8万850円、「SU-FL71M」は4万9350円

 具体的な数字を挙げてみよう。付属スタンド使用時の奥行きは35センチとなっているが、純正オプションの壁掛け金具「SU-WL500」(2万6250円)を使用して壁掛け設置した場合、壁面からテレビ表面までの距離は11.4〜11.5センチ(32V型と52V型が11.5センチ)。従来機にあたる「V5」ラインでは、同じ条件で46V型が16.7センチ、40V型は16.4センチだったため、約5センチも“引っ込んだ”計算だ。ちなみに上位機種「ZX5」シリーズの場合は6.1〜6.2センチとさらに薄い。

 パネル部分の薄型化に伴ってデザインも一新された。ソニーは「2010 International CES」で「モノリシックデザイン」という新しいデザインコンセプトを打ち出したが、今回のEX700/EX500/EX300シリーズも「モノリシックデザインそのものではないが、同じ思想で作ったもの」という。

 あらためてEX700シリーズを眺めると、狭額とまではいえないものの、シンプルな外観にシルバーのアクセント。四角い台座部分を含めて光沢のある塗装がほどこされている。「ホワイトとブラックの塗装は、ピアノをイメージしています。また画面の下には従来のスタンダードモデルにはなかったヘアライン加工のアルミ素材を使用し、高級感を演出しました」(同氏)。

 ほかに従来機(V5)と異なる部分を挙げてもらったところ、「薄型化に伴い、強度を維持するために背面のパネルが金属製に変わった」「ソニーロゴからブリッジ(文字と文字をつなぐ部分)がなくなった」「人感センサーは、従来機の丸い形状から四角形に変更して目立たなくなった」という。いずれも小さな変化だが、それらを集めて1クラス上の高級感を持つスタンダードモデルが出来たといえるかもしれない。

photophoto ソニーロゴからブリッジがなくなり、人感センサーは控えめになった(左)。背面のパネルは金属製(右)

 なお、背面のパネルを金属に変えたのは、薄型化、堅牢さに加えて、軽量化の意味もあるという。「46V型以上のサイズになると、プラスチックよりも金属で(背面パネルを)作ったほうが軽くなるんです」。

オン/オフを切り替えるリモコン

 ある意味、本体よりもユニークなのが付属のリモコンだ。EX700シリーズでは、従来の無線式「おき楽リモコン」をやめ、赤外線方式に戻した。主目的はコストダウンというが、同時にデザインと使い勝手の向上も目指した。

 例えば、リモコンの表面は親指の動きに配慮してなだらかな弧を描く形状とし、各ボタンにも、おき楽リモコンにはなかった“しっかりとしたクリック感”を持たせている。一方の背面は、乾電池ケースなどが見えないスッキリしたスタイルとし、シボ加工をほどこして指紋が付きにくくしている。

 「テレビの電源がオフになっているときは、リモコンの裏側を上にして置いてほしいですね。操作ボタンにホコリが付かず、見た目もいい」(同氏)。

 また、リモコンの背面にも電源ボタンを設け、裏返した状態のままテレビをオンにできる。電源ボタンの表記は、“電源”という文字ではなく、PCなどと同じシンボルマーク。ちょっとしたコダワリにより、リモコンがしゃれた置物に変身した。ただ、見た人の評価は「文鎮みたい」という声が多かった。

photo.photo 使い勝手とデザインに力を入れたリモコン。半紙と筆が似合いそう
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