GZ-HM570は基本的な性能の高さだけでなく、付加機能の充実ぶりも魅力。通常の1/2倍から1/10倍という超スローモーション映像を簡単に撮れる「ハイスピード撮影」、雲の動きや植物の開花などを観察するのに適した、30倍〜2400倍の超早回し映像を撮るための「タイムラプス撮影」といった機能を使えば、肉眼では通常目にすることのできない、ビデオカメラによる映像ならではの世界を楽しめる。
前者は最大で毎秒600コマという超高速度撮影を行なうもので、解像度は落ちてしまうものの、スローモーションでも滑らかな映像が得られる。最も効果の大きい10倍速の撮影では、実時間で言えば2.4秒間しか撮れないので練習は必要だが、ミルクウラウンや昆虫の羽ばたきといった「わかりやすい」被写体だけでなく、日常生活の何気ないシーンでも意外な発見が楽しめそうだ。
一方の後者は、最も早まわしになる設定では、1分20秒ごとに1コマしか撮影しない(1秒間の映像を撮るのに40分もかかる)ので、カメラを三脚に固定し、設定もオートではなくフォーカスやホワイトバランスなどをマニュアルで設定したほうがキレイに撮れるといった多少のコツはあるものの、こちらも手軽に楽しめるのがいい。
さらに、Bluetoothユニットを本体に内蔵したのもユニークで、対応の周辺機器をワイヤレスで簡単に接続できるようになった。たとえば、対応スマートフォンでカメラを遠隔操作したり、GPSユニットを接続して映像に位置情報を付加しておき、あとからPCに取り込んだ際にGoogle Earthと連携させたりといったことが行なえる。こうした付加価値的な利用だけでなく、イヤフォンを接続すれば、撮影中に音声がちゃんと録れているかどうかをワイヤレスで確認できるから、実用面でもありがたい機能だ。将来的にはiPhoneから遠隔操作するアプリなども登場が期待できる。
今春各社が力を入れてきたシーン自動認識機能は搭載されず、オートとマニュアルの撮影モード切り替えもメニュー画面を通してソフトウェア的に行なう仕様と、撮影時の安心感ではライバルに一歩譲る印象を受けた。とはいえ、今回の試用を通じて、オートでもさまざまなシーンへの優れた対応能力を実感できたし、不意にボタンを触ってしまい、マニュアルモードへ切り替わってしまうといったこともないので、実際には安心して被写体に集中できる。何より、今春モデル全体を通しても上位に食い込めるほどの高画質、ビデオカメラならではの付加機能、そしてコンパクトなボディーに手ごろな価格といった基本的な部分が高いレベルでまとまっている。検討の候補には必ず入れておきたい1台だ。
1991年7月17日生まれ、東京都出身、AB型。チョコレート大好き(1日約1キロ食べています)! 動画共有サイト「zoome」で「チョコ姫★倉岡生夏」ムービー日記更新中
チョコ姫★倉岡生夏:http://zoome.jp/kinatsu/
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