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コンパクトなボディーからあふれる心地よい音 ヤマハ「TSX-70」レビュー(2/2 ページ)

» 2010年03月01日 08時00分 公開
[久木史郎,ITmedia]
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さわやかな目覚めを演出するアラーム機能

photo ベッド脇のちょっとしたスペースに置ける

 クロックラジオの必須機能であるアラーム機能では、目覚まし音のソースとしてiPod、ラジオを選べるほか、それらにビープ音を組み合わせたモードも選択可能。その場合、設定時刻の3分前からiPodもしくはラジオの音が徐々に大きくなり、設定時刻にビープ音を鳴らしてくれる。

 また、目覚めのストレスを低減するため、最初は高い周波数帯域をカットし、徐々に再生する仕組みだ。スヌーズ(アラーム音を停止し、5分後に再度アラーム)ボタンは押しやすい横長形状で本体上面に配置されている。リモコン側にはスヌーズボタンは用意されていないが、リモコンの電源ボタンを押すことでアラームを止めることは可能だ。

 ほかにスリープ機能やタイマー機能も装備している。スリープ機能は就寝時などに設定時間(30分/60分/90分/120分)経過後に、電源を自動的にオフしてくれる。タイマー機能は15分以内であれば1分刻み、120分までは10分刻みで設定が可能だ。

デスクトップオーディオとして用途に適した音

 フロントパネルのアクセントにもなっているスピーカーは4センチのフルレンジ(4ワット)×2で、底面に内蔵された5.5センチウーファー(8ワット)×1と合わせて、2.1チャンネル構成となっている(同社の低音再生技術「SR-Bass」も搭載)。音質に関しても「なるほどな」と感じさせる内容だ。つまり、「TSX-70」が使われる場所や用途などを考えると、第一に“心地のよい音”が求められる。リビングではながら作業や会話のじゃまにならない音、寝室では就寝前にリラックスさせてくれる音、そして、気持ちのよい目覚めを提供してくれる音といったふうに。

photophoto フロントパネルには4センチのフルレンジスピーカー(左)。ウーファーは底面にある(右)

 その点、「TSX-70」はボーカルや楽器の1つひとつを丁寧に鳴らしつつ、あくまでも全体での柔らかさにこだわっているような音作りだ。また、この手の製品では妙に低音を強調して、無理やり迫力を持たせるケースもありがちだが、「TSX-70」の低音はむしろ小気味いい。広い部屋で使う場合にもリスニングポジションの違いで音質や音量が際立って落ちるようなことはなく、意外なほど部屋の隅から隅まで音を満たしてくれる。もちろん、あまり大音量で聴くような製品ではないが、会話のじゃまにならない程度までなら音量を上げても破たんすることはなく、ホームパーティの音楽演出などにも十分に活用可能だろう。

photo 背面にはAM/FMのアンテナ端子などがある

 4月には社会人としてのスタートを切ったり、新入学で一人暮らしを始めるという人も多い。会社や学校での新たな生活を充実したものにするためには、オンタイムや通勤・通学時間だけに気を配るのではなく、自宅では気分を切り替えてリラックスすること、そして、気分のいい朝を迎えることが意外と重要だ。「TSX-70」とiPod/iPhoneの組み合わせは、自分の好きな音楽をあらゆる生活シーンへと自然に溶け込ませつつ、役立たせてくれることで、その両方を満たしてくれるだろう。

「TSX-80」も登場

 姉妹機の「TSX-80」も3月から順次登場する。今回取り上げた「TSX-70」とはまた違った趣の個性的なデザインで、フロントパネルには透明感のあるクリア素材を用いた。TSX-70が男性的なら、TSX-80は女性的なイメージだろう。機能面やスピーカー構成、アンプ出力などはすべてTSX-70と共通だ。

photophotophoto 「TSX-80」はライトブルー、アイボリー、ダークパープルの3色をラインアップしている

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