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タッチパネルで快適撮影、ペット撮りも楽しい「FinePix Z700EXR」レビュー(3/4 ページ)

» 2010年03月16日 10時35分 公開
[小山安博,ITmedia]
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スーパーCCDハニカムEXRで高画質を簡単に

 本体は高級感のある金属のボディに、前面にはスライドカバーを装備し、カバーを下にスライドさせると電源が入り、撮影可能になる。

photophoto スライド式のレンズカバーを開くと電源が入って撮影可能になる。ボディは高級感があり、スライドの開閉の動きもスムーズ

 本体サイズは98.1(幅)×59(高さ)×20.3(奥行き)ミリ、約141グラム。撮像素子は有効画素数1200万画素の1/2型スーパーCCDハニカムEXR、レンズはフジノン光学5倍ズームレンズを採用する。レンズの焦点距離は35ミリ判換算で35〜175ミリ、F値はF3.9〜F4.7。昨今はより広角側へ振ったレンズを搭載したカメラが増えているが、スペックとしては扱いやすいレンズだ。

photophoto レンズは光学5倍ズーム。ワイド端35ミリは最近では平凡ともいえる値だが、写りに無理がない(写真=左)。本体にあるボタンは再生ボタンとシャッターボタンだけ。赤外線ポートを搭載し、対応端末同士で無線によるデータの送受信が可能(写真=右)

 FinePixシリーズの中で薄型スリム製品が冠する「Zシリーズ」では初搭載となるスーパーCCDハニカムEXRは、「高解像度」「ワイドダイナミックレンジ」「高感度・低ノイズ」という3つの特徴を備える同社独自のセンサー。

 画素をすべて使って高解像度の写真を撮る「高解像度優先(HR)」、露出の異なる2つの素子を連動させて画像を合成することで、ダイナミックレンジを拡大させる「ダイナミックレンジ優先(DR)」、2つの画素を1画素として使うことで低ノイズの画像を生成する「高感度・低ノイズ優先(SN)」という3つのモードがあり、これを使い分けることで、一般的なカメラでは撮影できないような画像が得られる。

photo EXRオートでは3つのモードから選択可能。普段はオートでいいが、ダイナミックレンジを強調したい場合にDRを選択するなど、必要に応じて選択できるのはうれしい
photophotophoto 左から「高解像度優先(HR)」「ダイナミックレンジ優先(DR)」「高感度・低ノイズ優先(SN)」の作例

 実際の撮影では、「EXRオート」モードの中にHR/SN/DRの3モードがあり、どれかを選択して撮影する。EXRオートを選んだ場合、カメラが自動的にシーンを判別し、どのモードを使えばいいかを判断し、撮影してくれる。さらに人物/風景/夜景/マクロ/逆光&人物/夜景&人物という6つのシーンも認識してくれ、そのシーンに適した設定が選択されるので、通常はEXRオートで撮影するといいだろう。EXRオートではない「オートモード」も用意されているが、あえてこのモードを使う必要はあまりないだろう。通常はEXRオートで問題ない。

 そのほかの撮影機能では、マクロ撮影時でも自然な描写をしてくれる「スーパーiフラッシュ」、Velvia/B&W/PROVIA/セピアという4種類のフィルムシミュレーション、高感度2枚撮り機能といった同社独自の機能を備えている。

photo 動画撮影では1280×720のHD動画撮影もサポート。液晶が16:9のアスペクト比のため、動画撮影/再生時は画面一杯が使われる

 FinePix Z700EXRは、4色のカラーバリエーションや質感の高いボディも選択のポイントとなるだろうし、それだけでなくスーパーCCDハニカムEXRやタッチパネル、ペット検出などの楽しい機能も盛り込み、実用性と遊び心を両立させている。

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