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» 2010年04月14日 18時34分 UPDATE

Display 2010:グーグルアースも3Dディスプレイで見る時代に? (1/2)

最新のディスプレイ技術を集めた「国際フラットパネルディスプレイ展」(Display 2010)が開幕した。今話題の3Dディスプレイでは、大手テレビメーカー製品の弱点を克服する技術に注目が集まった。

[上島康夫,ITmedia]

 最新のディスプレイ技術を集めた総合展示会「国際フラットパネルディスプレイ展」(Display 2010)が4月14日開幕した。国産3Dテレビの発売が目前に迫った今、話題の中心はやはり3Dディスプレイだ。国内の大手テレビメーカーの出展はなかったものの、3Dテレビの弱点を補完する技術の展示に注目が集まっていた。

 現時点で発表されている3Dテレビは、専用メガネを使用するアクティブシャッター方式が主流となっている。ところが一般ユーザーの中には、メガネをかけて視聴するのが面倒だという声が少なくない。その点を突いて、裸眼で3D画像を表示するディスプレイが複数出展された。

裸眼で視聴できる3Dディスプレイ

 70インチの大型3D液晶ディスプレイを発表したのはニューサイトジャパン。解像度は1920×1080のフルHDで、パララックスバリア方式を採用することで裸眼による3D視聴を可能としている。

photo メガネをかけずに3Dを楽しめるニューサイトジャパンの「70インチ3D立体ディスプレイ」(左)

 パララックスバリア方式では、3D専用メガネと同等のフィルタがディスプレイ前面に装着されているため、メガネ不要で3D映像が見える。製品ではさらに、8枚の映像を同時に映し出しす8視差を採用しているという。メガネ不要のメリットは、多人数に同時視聴してもらう広告分野や、“ながら”視聴を可能にすること。現時点では完全受注生産ということだが、近い将来、駅前や繁華街などのディスプレイ広告に登場するかもしれない。

 もうひとつ裸眼3Dディスプレイを紹介しよう。VMJの「3D-Display System」は、3次元グラフィックス(ポリゴン)で制作されている市販ゲームなど、もともと3次元情報を保持している画像や映像を読み込んで、「Deep Outside 3D .Z」という同社のステレオドライバーによりリアルタイムで3Dグラフィックスを生成し、それを3Dディスプレイに表示させるというものだ。

 ブースには、見慣れたグーグルアースの画像が3Dディスプレイ上で立体的に映し出されていた。通常の2Dディスプレイで擬似的に立体化した画像とはリアリティが違って印象的だった。

photophoto グーグルアースもリアルな3Dで表示される(左)。ゲームなどの動画も3D化可能だ

 気になる価格は、3Dディスプレイが30〜40万円程度、ドライバソフトなどのミドルウェアが5〜30万円程度とのこと。ゲームやパチンコといったアミューズメント分野やデジタルサイネージでの利用が想定される。

長く見ていても気分が悪くならない3Dディスプレイ

 3D映像による体への悪影響を防ぐため、国と業界が安全指針案をまとめたと報道されたのは4月10日のこと(asahi.comなど)。これまでも3D映像を長時間見ると疲れを感じるという体験談はよく聞かれた。そこで、もっと眼にやさしい3D映像を提案していたのは、ピュアデプスの「奥行き立体表現技術」だ。

 発売が近い3Dテレビはいずれも、ディスプレイから手前に向かって立体映像が飛び出して見える3D技術だが、同社の3D映像は奥行きを感じさせるもの。確かに手前に飛び出してくる3Dよりも自然な見え方に感じられた。

photophoto ゲームを3D化。銃器を手前の液晶に表示させ、背景に奥行き感を出している(左)。写真では分かりづらいが、ディスプレイに近づいて斜めから見ると、2枚の画像が重ねられているのが確認できる

 その仕組みを簡単に説明すれば、2枚の液晶パネルを前後に重ねて、同一の映像を表示させると前後の映像に物理的な“深さ”があるため、映像が立体的に見える。左右の眼に違った映像を見せる一般的な3D方式よりも、3D酔いが起こりにくいという。さらに裸眼での視聴が可能だ。

 この製品はすでに北米のカジノなど国内外のアミューズメント分野で採用実績がある。既存のコンテンツを再利用できるため、コンテンツ制作コストを低減できるという。

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