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“3D REGZA”は夏に登場、コンセプトは「高画質3D」

» 2010年04月14日 21時44分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東芝は4月14日、LEDバックライトを搭載した液晶テレビ“LED REGZA”を発表した(→関連記事)。発表会であいさつに立った東芝ビジュアルプロダクツ社映像マーケティング事業部の沢村圧司事業部長は、2010年度のテレビ戦略として、夏に3D対応REGZAを世界展開すると明らかにした。

photophoto 東芝ビジュアルプロダクツ社映像マーケティング事業部の沢村圧司事業部長(左)。東芝は2009年度の下期に対前年比411%という過去最高の販売台数を記録(右)

 沢村氏は、まず2009年の国内テレビ市場を振り返り、エコポイント需要によって大きく伸長したと語った。2008年度には898万台だった液晶テレビの販売台数が、2009年度は1425万台を記録。同社では「2010年度は、さらにそれを上回る1600万台を見込んでいる」という。

 東芝は、エコポイントの基準変更による駆け込み需要が生じた2009年度の下期に対前年比411%という過去最高の販売台数を記録した。その結果、国内薄型テレビ総合シェアでは2位となっている(出典:GfKジャパン)。

photophoto 3月には液晶テレビで市場シェア30%を獲得(左)。東芝が実施したREGZAのイメージに関するアンケート(右)。「技術力や高画質といった先進性の評価が大幅に向上した」

 好調の理由について沢村氏は、半導体技術を生かした“高画質思想”、HDD録画といった機能の先進性といった商品力にくわえ、昨年末に投入した「CELL REGZA」がREGZAのブランドプレゼンスが向上させたと指摘する。事実、同社が実施したアンケート調査では、1年前に比べて「技術力が高い」「画質が良い」といったイメージが大きく伸長したという。「技術力や高画質といった先進性の評価が大幅に向上した。CELL REGZAの強い商品性がブランドイメージの向上に寄与している」。

LED、CELL REGZA、3D、BD

 好調を維持するための商品戦略として、東芝は「LED、CELL REGZA、3D、BD強化」の4点に注力する。まずLEDバックライトに関しては、2010年度のテレビ販売台数のうち半分を“LED化”し、2012年度末には「CCFLモデルの国内販売を終了する」という。「LEDは、これからのテレビ事業にとって“核”になる技術。高画質化や環境性能とともに、デザインの美しさも追求していきたい」。

 一方のCELL REGZAに関しては、2010年度下期に画面サイズの拡充を図るほか、CELL REGZAで培った技術をREGZAに積極展開する。さらに3D対応のREGZAを2010年夏に商品化するという。

photophoto CELL REGZAに関しては、2010年度下期に画面サイズの拡充を図る。3D対応のREGZAを2010年夏に商品化。3D対応のBlu-ray Discレコーダーも投入する

 3D REGZAの商品コンセプトは、「高画質3D」。沢村氏は、「CELL REGZA、REGZAならではの3Dテレビを出していく。まずは画質。高画質の2D-3D変換や超解像技術の(3Dへの)適用、そしてCELLを活用した3D技術などを盛り込む。映像エンジンとして、3Dに最適な“3Dレグザエンジン”を開発中だ」(沢村氏)。また、3D REGZAの商品化に合わせ、3D対応のBlu-ray Discレコーダーも商品化する計画だ。

 「2010年、REGZAはこれらの先進的な戦略で“信頼のブランド”を目指す。3D REGZAについては、別途発表の場を設けるつもりだ」(同氏)。

photophoto 発表会場には多くの報道関係者が詰めかけた(左)。会場になった有楽町・東京国際フォーラム(右)

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