マジックハンドによる“ながら食べ”の場合、大きな問題になるのが、“食べていないときの置き場所”だ。後で使うから不潔な場所に置くことはできないが、その都度ストラップで壁に掛けるといった作業はいかにも煩雑である。
ポテチの手では、手首部分に「NTTS」(No TouchTable System、指先机上非接触機構)と呼ばれる新機構を搭載。NTTSを下にして平らな机に置けば、指先は机に触れず、また本体が転がったりする心配もない。ただの突起に見えなくもない単純な機構ではあるが、あるとないとでは大違い。ポテチの手の実用性を大きく引き上げた。
ポテチの手は、耐水性能も高い。今回の検証では、給湯室の水道を利用して、某保護等級6に相当する「あらゆる方向からのノズルによる強力な噴流水をうけても有害な影響がない」ことを確認した。それどころか、本体を水に沈めても壊れる余地はあまりないため、必要なら中性洗剤をかけて洗うことさえも可能だ。問題が生じるとすれば、将来的にネジがさびる可能性を否定できない点か。
ポテチの手は、本体外装にABS樹脂、内部構造にはPOM(ポリアセタール)が使用されている。どちらも玩具としてはメジャーな素材であり、耐熱性は本体70度、内部構造が80度と一般的なレベル。つまり、洗浄にぬるま湯を使う程度なら問題ないが、食器洗い機や煮沸消毒には対応できない。次期製品でのサポートを期待したい部分だ。
実際に試してみたところ、最新の3Dテレビを観ながらでもポテチをつまむことが可能だった。3Dメガネをかけたままポテチを食べていると、手元が見にくくて手の甲や手のひらにも油やポテチくずが付いてしまいがち。しかし、ポテチの手があれば、少なくとも自分の手は汚さずに済む。さらに、ポテチの手に関する話題は、Twitterで自由につぶやくことができる。
ポテチの手は、その形状から機能、操作に至るまで、完全にポテトチップスに最適化されたマジックハンドだが、それだけに課題も残されていることが分かった。例えば、ポテトチップスが残り少なくなり、ほぼ“くずだけ”の状態になると、途端につかみにくくなるのだ。つかもうと親指を下側に入れる際、ポテチが軽すぎて一緒に移動してしまうのである。今回は、“袋ごと口元に持っていって流し込む”という暫定措置で対処したが、将来の製品ではうまくフォローされることを期待したい。
そのほか、主なスペックは下表の通り。
製品名 | ポテチの手 | ||
---|---|---|---|
カラー | しおカラー(つかとスイッチがオレンジ) | コンソメカラー(同じくブラウン) | のりしおカラー(同じくグリーン) |
NBCS | ○ | ○ | ○ |
NTTS | ○ | ○ | ○ |
FECS | ○ | ○ | ○ |
本体サイズ | 40(幅)×40(奥行き)×180(長さ)ミリ | ||
重量 | 40グラム | ||
発売日 | 6月24日 | ||
価格 | 699円 | ||
対象年齢 | 6歳以上 | ||
お詫びと訂正:2月の製品発表時に「対象年齢8歳以上」と報じましたが、製品版を確認したところ「対象年齢6歳以上」でした。関係各位と当該年齢の読者の皆さんにお詫びして訂正します。
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