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ヤマハから“ピュアオーディオグレード”のネットワークプレーヤー「NP-S2000」登場iTunesライブラリーの再生も

» 2010年09月09日 13時06分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ヤマハは9月9日、ネットワーク内の音楽データを再生するネットワークプレーヤー「NP-S2000」を発表した。オーディオ製品で培った技術をふんだんに投入した“ピュアオーディオグレード”。同社の高級オーディオ製品「S2000シリーズ」として販売する。価格は20万8950円。11月中旬に発売する。

photophoto ヤマハのネットワークプレーヤー「NP-S2000」。S2000シリーズと共通のデザインを採用。本体中央に表示部を備える

 近年の音楽配信市場の急成長や高品質配信サービスの登場に対応するため、ヤマハが投入する初のネットワークプレーヤー。DLNA1.5に準拠し、対応するNAS(Network Attached Storage)やPCとネットワーク接続して楽曲の検索や再生が可能だ。またインターネットラジオを再生できる「vTuner」をサポートしたほか、iTunes音楽ライブラリーの再生を可能にするサーバソフト「TwonkyMedia server」のライセンスも製品に付属している(ヤマハサイトから無償ダウンロード、PC用)。再生可能なフォーマットは、WAV、FLAC、MP3、WMA、AACで、24bit/96kHzまで対応している。

 また無線LANのある環境なら、iPhone(3G以降)やiPod touchをリモコンのように使ってプレーヤーを操作することが可能だ。専用アプリ「Network Player Controller」を無償公開(App Storeから無償ダウンロード)する予定で、iPhoneを使って再生や停止、音楽ライブラリーからの選曲、インターネットラジオの選局などが行える。また、PCではWebブラウザからネットワークプレーヤーにアクセスして同様の操作が可能だ。初期設定用のソフトとして、同一ネットワーク内にあるNP-S2000を自動検索する「Network Player Search」も用意する。「IPアドレスが分からなくても自動的に見つけてくれる」(同社)。

photophoto iPhoneアプリ「Network Player Controller」は無償提供。画面にはアルバムアートなども表示される(左)。PCは標準的なWebブラウザでアクセス(右)

 NP-S2000の内部構成を見ると、「ピュアオーディオグレード」の意味が分かる。例えば、D/Aコンバーターとして、バーブラウンの「PCM1792A」を左右独立で使用する差動方式を採用した。これを軸として、アナログは全段完全バランス伝送。電源回路には、トロイダルコアとEIコアのツイントランスとし、デジタルとアナログを完全に分離したセパレート式を採用している。このほかにも左右対称の高剛性コンストラクションなどの採用により、同価格帯のCDプレーヤーをしのぐ再生品質を実現したという。ダイナミックレンジは100dB以上。

 「ネットワークプレーヤーは、その特長である“ドライブレス”構造により、オーディオ機器として高いS/Nを追求できるうえ、再生時のデータ欠損が発生しないなど、音質面で多くのメリットがある。また、NASやPCを別室に設置すれば、気になる駆動音も排除できる」(同社)。

 アナログ音声出力端子は、XLR(バランス)、RCA(アンバランス)を各1系統。デジタル音声出力端子は光および同軸を各1系統備えている。もちろん、同社製プリメインアンプの「A-S2000」とのバランス接続に対応する。

 外形寸法は、435(幅)×69(高さ)×440(奥行き)ミリ。重量は12キログラム。リモコンと電源コード、ステレオピンケーブルなどが付属する。

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