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シャープ、吸じんスピードを倍にしたプラズマクラスター加湿空気清浄機花粉も素早く吸い取る

» 2010年10月18日 18時53分 公開
[ITmedia]

 シャープは10月18日、プラズマクラスター加湿空気清浄機の新製品4機種を発表した。空気力学を応用した「エアロフォルム」の採用により、従来機に比べて吸じんスピードを約2倍に向上させるなど、基本性能のアップを目指した。「今年の記録的猛暑の影響で2011年の春は花粉の飛散量が多くなると予想されている。空気清浄機は、吸じん性能重視で選ばれることになるだろう」(同社健康・環境システム事業本部プラズマクラスター機器事業部長の鈴木隆氏)。

ラインアップは、13畳用から21畳用までの4製品で、11月中旬から順次発売する。一部モデルにはホワイトとブラックのカラーバリエーションを設けた

 エアロフォルムは、空気清浄機の吹き出し口に設けられた「新ロングノズル」と背面吸い込み口付近の「気流誘引ガイド」の総称。ロングノズルは、ノズルの高さを徐々に絞り込みつつ、逆に幅を広げた形状にすることで、吹き出し風速を向上させる。「ゴムホースの出口を指でつぶすと水が勢いよく出る。原理はこれと同じ」(同社)。同社は2009年からロングノズルを採用しているが、新製品ではノズル内部の空気抵抗を低減して吹き出し風速を向上させた。

後ろ斜め20度に吹き出した風は、室内の空気を効率良く循環させるというデモ

 ハウスダストを含んだ空気は、空気清浄機の側面に設けられた「気流誘引ガイド」と前面下部の「底面気流誘引ガイド」で効率的に背面まで誘導され、一気に吸い込まれる。背面の吸い込み口も従来機に比べて面積を約30%拡大した。

新ロングノズルと気流誘引ガイドの概要(左、中)。スポーツカーのエアインテークを参考にしたという底面気流誘引ガイド(右)

 吸い込んだ空気は、500マイクロメートル以上のホコリなどをキャッチする「ミクロンメッシュプレフィルター」、ニオイを吸着する「脱臭フィルター」、ウイルスやアレル物質を含むハウスダストをキャッチ/除去する「集じんフィルター」(HEPAフィルター)を通過して浄化される。このうちミクロンメッシュプレフィルターと脱臭フィルターは交換不要。定期的に掃除するだけで効果を回復できる。なお、集じんフィルターは約10年間の使用が可能だ(1日にタバコ5本を吸った場合)。

 帰宅時など、室内の空気が急に汚れた場合に便利なのが、新機能の「プラズマクラスターシャワー」。室内の空気を循環させつつ、約60分間、プラズマクラスターイオンを通常(7000個/立方センチメートル)の約1.5倍の濃度にする。「帰宅時はもちろん、調理後のニオイとり、洗濯物を部屋干ししたときなどに効果的」(同社)。

メンテナンス性も向上

 吸じんスピードと並び、新製品で強化されたポイントが使い勝手やメンテナンス性に関わる部分だ。まず、加湿用の給水タンクにハンドルが付き、持ち運びが容易になった。給水時にはハンドルでタンクが固定されるため、支えていなくても自立が可能。また、吸水口の間口を広げ、手を入れて中を掃除することもできるようになった。一方の本体にもキャスターが付き、左右の移動が容易になっている。「例えば掃除機を片手で動かしながら、片手で空気清浄機を動かすことができる」(同社)。

給水タンクにはハンドルが付いた(左)。給水時には自立可能(中)。右の従来機に比べて吸水口が大幅に広がり、手を入れて中を掃除できるようになった(右)
操作パネルは上面(左)。新たに「加湿中お知らせモニター」を搭載(右)

 もう1つの新機能は、上位3機種に採用された「加湿中お知らせモニター」。加湿中に水滴のアイコンを点灯することで、自動運転時でも加湿運転を行っているかどうかが一目で分かるようになった。

 そのほかの主な仕様は下表の通り。

型番 KC-Z80-W KC-Z65-W/B KC-Z45-W/B KC-Z40-W
適用床面積 21畳(35平米) 17畳(28平米) 13畳(21平米) 11畳(18平米)
本体カラー ホワイト ブラック、ホワイト ホワイト
エアロフォルム  
希望小売価格 オープンプライス
想定価格 7万5000円前後 5万5000円前後 4万5000円前後 4万円前後
発売日 11月15日 11月20日 11月15日

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