動画性能については、SXRDの0.2ミリ秒という応答性能、および上位機「LVP-VW200」譲りの倍速駆動技術「モーションフロー」で強化した。SXRD自体は4倍速駆動対応だが、上記のようにフレームレートとしては120Hzまでのため、2D表示は120Hz駆動となっている。
モーションフローでは、補完映像を作り出して毎秒120コマのなめらかな動きを作り出す「モーションエンハンサー」と、黒画面や逆ガンマ処理した映像を挟み込んで残像感を低減する「フィルムプロジェクション」の両方を利用できる。フィルム素材(24pダイレクト入力)の場合は、4等倍の96コマで再現する。
映像の調整もきめ細かい。まず、ガンマ調整は11種類(10種+オフ)と多彩だ。これは、従来の3管式プロジェクターの画質調整機能を継承したものだという。また、VPL-VW200にもなかった機能として、3つのシネマモードが挙げられる。「シネマ1」がソニー推奨のフィルム映画同等の色域で、「シネマ2」はデジタルシネマ、「シネマ3」は同社のプロフェッショナルモニターBVMの色域をトレースしている。
テレビと異なり、プロジェクターでは機器本体とスクリーンが離れている。このため、3Dメガネを同期させる仕組みにも一工夫。レンズの周囲をよく見ると、上下に5つずつ赤外線送信部が並んでいるのが分かるが、ここから赤外線を送出してスクリーンに反射させ、3Dメガネを同期させる仕組みだ。視聴距離がスクリーンから5メートル以内であれば問題なく動作するという。シンクロ信号は可視光線ではないため、映像をジャマすることはない。
ただし、150インチ以上のスクリーンを使用する場合は、投写距離が長くなるため、外部トランスミッターを使用することになる。VPL-VW90ESでは、BRAVIA用に販売されている赤外線トランスミッター「TMR-BR100」を使用可能。プロジェクターに付属している変換プラグを用い、市販のイーサネットケーブル(カテゴリ7以上)に接続すれば、最大15メートルまで延長できるという。
専用の3Dメガネは2つ付属する。こちらもBRAVIA用と“ほぼ”共通で、異なるのは偏光フィルムが1枚追加されていることだけ。VPL-VW90ES専用の3Dメガネを販売する予定はないが、BRAVIA用として販売されている3Dメガネを購入し、VPL-VW90ESに付属している偏光フィルム(レギュラーサイズ×2組、スモールサイズ×2組が付属)を取り付ければ利用できるという。
そのほかの主な仕様は下表の通り。
型番 | VPL-VW90ES |
---|---|
パネル | HFR SXRD(1920×1080ピクセル) |
3D | ○ |
ダイナミックコントラスト | 15万:1 |
輝度 | 1000ルーメン |
倍速駆動 | モーションフロー120Hz |
ファンノイズ | 22dB |
レンズシフト量 | 上下±65%、左右±25% |
入力端子 | HDMI×2(3D、x.v.color、Deep Color、CEC)、コンポーネント、コンポジット、D-Sub 15ピン |
本体サイズ | 470(幅)×484.9(奥行き)×179.2(高さ)ミリ |
重量 | 約12キログラム |
付属品 | 3Dメガネ×2、3Dメガネ用フィルター(レギュラーサイズ×2組、スモールサイズ×2組)、変換コネクターなど |
発売日 | 11月20日(予定) |
価格 | 72万4500円 |
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