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4番組を同時に録画できる“DIGA”新シリーズ3D視聴にも一工夫

» 2011年01月12日 20時14分 公開
[ITmedia]
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 パナソニックは1月12日、HDD内蔵Blu-ray Discレコーダーの新製品6機種を発表した。全モデルが3D再生やBDXLに対応するほか、上位4モデルにはデジタル3波対応チューナーを3基搭載。スカパー!HD録画と合わせ、4番組を同時に録画できることが大きな特長となっている。2月5日から順次発売する。

最上位モデルの「DMR-BZT900」は、3TバイトのHDDに加え、高画質回路「ディティール・クラリティ・プロセッサ for BD」や2系統のHDMI出力を搭載したプレミアムモデル。市販のBD/DVD再生時にはHDDの回転を停止する「シアターモード」、真空管アンプを通したような温かみのある音をデジタル音声処理で再現する「真空管サウンド」といったプレミアムな機能を搭載する。真空管サウンドは、新たに3つのモードを加えて6モードとなった(左)。同じくトリプルチューナーの「DMR-BZT800」(右)
製品型番 DMR-BZT900 DMR-BZT800 DMR-BZT700 DMR-BZT600 DMR-BWT500 DMR-BRT300
内蔵HDD 3Tバイト 2Tバイト 1Tバイト 500Gバイト
3波対応チューナー数 3 2 1
スカパー!HD録画対応
3D再生
BDXL
DLNA
リモコン 無線方式 赤外線方式 赤外線方式(シンプルリモコン同梱)
HDMI出力 2系統 1系統
発売日 2月5日 2月25日
実売想定価格 32万円前後 20万円前後 15万円前後 11万円前後 10万円前後 8万円前後

 従来のDIGAシリーズは、スカパー!HD録画の際に録画ユニットを1系統専有する仕様だったため、Wチューナー機でもスカパー!HDを含めて2番組同時録画にとどまっていた。しかし今回は、スカパー!HD録画を独立させたため、トリプルチューナーを搭載する4機種は最大4番組同時録画に対応する。同様に、ダブルチューナーモデルの「DMR-BWT500」は最大3番組、シングルチューナーモデルの「DMR-BRT300」は最大2番組同時録画が可能だ。

トリプルチューナーモデルの「DMR-BZT700」(左)とダブルチューナーの「DMR-BWT500」(右)。DMR-BWT500にはシンプルリモコンも付属する

 4番組同時録画の際は、4番組すべてをHDDに録画するか、3番組をHDDへ録画して、残る1番組をBDに直接記録(DRモードのみ)する組み合わせとなる。なお、スカパー!HD録画については、HDD録画のみに対応する。

 MPEG-4 AVC/H.264エンコーダーは、第6世代の「新アドバンスドAVCエンコーダー」に進化し、フルHD解像度のまま最大15倍録画が行える「フルハイビジョンW 15倍録画」を実現。ビットレートが約1.6Mbpsの「HZモード」なら、3層BDXLメディア(100Gバイト)1枚に最長約130時間の録画が可能になった。

 他社に先駆けて対応したBD-R/REからHDDへのムーブ(書き戻し)も引き続きサポート(BD-Rはファイナライズ前限定)。一度はBDにダビングしたものの、編集しなおして保存用メディアを作成したり、より大容量のBDXLにまとめて保存しておきたいといったケースに便利だ。

 番組表は、米Roviの「Gガイド」。独自の「注目番組」「1ヵ月番組表」といった機能に対応しているため、対応する放送局(WOWOW、NHK)なら最大1カ月先までの“おすすめ番組”情報を閲覧できるほか、特集としてまとめられた一連の番組を1回の録画予約ですべて録画するといった便利な機能を備えている。

3D視聴に心配り

 3D再生では、視聴時の違和感や目の疲れを緩和する機能を新たに搭載している。例えば、「3D奥行きコントローラー」は、右目用/左目用画像の視差を調整して映像の“奥行き”や“飛び出し”具合を任意にコントロールできる。また、画面の両端を奥行方向に曲げて表示することで、目に優しい奥行感や拡がリ感を生み出す「曲面表示」、画面のフチにぼかしを入れて画面枠の境界で生じる違和感を抑える「画面境界のぼかし」といった機能を備えた。

3D視聴時に有用な新機能

 さらに、これまではテレビ側に実装されていた「2D→3D変換」機能をレコーダーとして初搭載。同機能を持たない3Dテレビや3D対応ディスプレイと組み合わせた場合、通常のテレビ放送録画やBD/DVDソフトも立体的に楽しめる。

 このほか再生系の機能として、従来機で好評だった「アニメモード」の「原画解像度変換」が適用範囲を拡大した点も大きなトピックだ。従来はハイビジョン放送のみだったが、今回はBDのパッケージソフトにも対応した。解像度の低い原画からアップコンバートして作成されたBDビデオタイトルなどをより高画質で視聴できるという。

無線LANを最大限に活用、新たに「Skype」もサポート

 ネットワーク機能も大幅に強化した。上位3機種(DMR-BZT900/800/700)は無線LANを標準で備えているほか、下位モデルも別売の無線LANアダプターでワイヤレス化が可能だ。AOSSやWPS(Wi-Fi Protected Setup)に対応しているため、ルーターとの接続設定も容易になっている。

 そのネットワークを活用した機能として、まずDLNAの「お部屋ジャンプリンク」や「放送転送機能」を従来機から継承。新たに無線LANの状況から映像の転送レートを自動的に変更する「自動レート変換制御」を備えた。

 DLNAはクライアントとサーバの両方をサポートしており、録画済み番組をネットワーク経由で視聴できるほか、放送中の番組もほぼリアルタイムで別室の対応機器で視聴可能だ。もちろん、HDD内蔵ビエラなどで録画した番組をネットワーク経由でダビングする「DLNAダビング」(ムーブ)にも対応している。

 この無線LANは、携帯端末との連携にも活用される。例えば、NTTドコモの「ルミックス フォン」(P-03C)で撮影した写真をDIGAにワイヤレス伝送(要無線ルータ)したり、今後販売予定の“モバイル端末”にDIGAの録画番組をダビングする「かんたん自動転送機能」を搭載。「番組持ち出し」時に、SDカードの抜き差しはもちろん、リモコン操作すら必要なくなるという。

 レコーダーとして初めて「Skype」にも対応した。レコーダーの録画機能を生かし、ユーザーの不在時には“留守録”も可能になるという。このほか、春にサービスを開始する予定の「e-move」にも一足先に対応。e-moveは、国内Blu-ray DIscパッケージソフトで、持ち出し用にワンセグ画質または高画質コンテンツをSDカードに転送できるというサービスだ。


 新DIGAシリーズは、2月5日から順次発売予定。なお、パナソニック コンシューマーマーケティングが運営するショッピングサイト「PanaSense」(パナセンス)では、1月12日から26日まで新DIGAの限定モニター販売を行う予定だ。

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