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新DIGA「DMR-BZT900」の“4番組同時録画”をチェック(前編)(2/3 ページ)

» 2011年02月24日 15時42分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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自然な拡張で実現した4番組同時録画

 本機を含むDIGAの2011年春モデルで共通の注目点といえば、やはり強化された同時録画機能だろう。上位3グレードでは3つのデジタルチューナーを備え、全グレードで内蔵チューナーの録画に関係なくスカパー!HD録画が可能になった。スカパー!HDを含む3番組同時録画はシャープが先行していたが、DIGAの3チューナーモデルでは最大4番組同時録画となった。なお、i.Link経由の録画(本機へのダビング)も内蔵チューナーの録画と同じ扱いになり、内蔵チューナーで2番組、i,Link経由、スカパー!HD録画の4番組同時録画も可能だ。

ユーザーインタフェースのデザインは、従来モデルからほぼ変化なし。録画番組一覧は電子番組表の情報を元にタブによるジャンル別表示が可能で、ジャンルは任意に入れ替えることもできる。連ドラなど繰り返し録画する番組は「まとめ表示」を利用するとフォルダのように扱える。まとめられた録画番組の一覧は、ウインドウのように表示することで通常の一覧と区別している

ラ・テ欄タイプの電子番組表もそのままで右1/4ほどを広告が占める。1画面で最大19チャンネル×12時間分の表示が可能なほか、チャンネル別の表示にも対応している

 一方、DRモード以外の長時間録画モードに必要なMPEG4/AVCエンコーダーはシングルチューナーモデルで1系統、ダブルチューナーおようびトリプルチューナーでは2系統となっている。トリプルチューナーモデルで3番組同時のAVC録画を行う場合、エンコーダーの数が足りないことになる。

 この点の解決策は非常にシンプルというか、既に従来モデルでも導入済みだ。DIGAシリーズではMPEG-4/AVC録画でエンコーダーの数が足りない場合、自動的にDRモードに振り替えて録画を行い、録画後に電源がオフになった時間を使って指定された録画モードに変換する仕組みが導入されている。内蔵チューナーによる3番組同時録画、かつ3番組ともMPEG-4/AVC録画の場合には1番組がDRモードで録画され、後で指定した録画モードに変換される。

実際に4番組同時の録画予約を行った場合の録画予約一覧。19時からスカパー!HD録画を含む4番組同時録画になっているが、警告マークの表示はない。なおスカパー!HD録画の番組名は録画実行時に付加される

 もちろん従来通り録画ユニットを区別するような概念は一切なく、同一時間帯の3番組録画予約に何の制限もない。さらに同一時間帯にスカパー!HDの録画予約を行うと4番組同時録画が可能になり、その全てで自動チャプターも機能した。内蔵チューナーでの同時録画の制限があるとすればDVD互換の録画モード(XP〜FRモード)は1番組の録画に限られるが、今となっては制限とはいえないだろう。本機の場合にはDRモードで録画しておき、後で画質モードを変換する手もある。問題になるとすれば、DRモードで振替録画された場合に、長時間モードでの高速ダビングが録画後すぐには行えない点くらいだろう。

4番組同時録画実行時の画面表示。当たり前なのだが何事もなかったように実行される(左)。4番組同時録画時に停止ボタンを押した場合の動作。任意の番組録画を中止できる。チャンネルは表示されるが番組名は表示されないので若干注意は必要だ(右)

 実際に内蔵チューナーでMPEG4/AVC録画モードで3番組、これにスカパー!HDの録画(チューナーはTZ-WR320Pを使用)を含めた4番組同時録画を数回行ってみたが、ちょっと気がかりだったHDDの動作音もほとんど気にならず、当然だが録画開始や終了時間のズレもなかった。

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