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小銭いらずで快適スポーツ、腕時計型の電子マネー「イーマネーバンド」橘十徳の「自腹ですがなにか?」(2/2 ページ)

» 2011年04月28日 20時08分 公開
[橘十徳,ITmedia]
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チャージも支払いも実にカンタン

 さて、いざ腕に装着しようと思ったところ、ちょっと手間取ってしまった。バンドが柔らかすぎて腰がなく、どうも留め具の中に通しづらいのだ。出かける前に時間を取られるのはストレスを感じるので、できたらもう少しだけバンドを硬めにしてほしかった。

バンドが柔らかく留め具に少し通しづらい

装着完了

 付けたらさっそくチャージだ。近所のコンビニに行って「Edyチャージをお願いします」と頼んでみる。1000円払って端末にイーマネーバンドを押しつけて金額を選択すると、あっさりとチャージされた。これで準備は完了だ。ちなみにチャージできるのは5万円までとなっている。

 今度は購入を試してみる。「Edyで払います」と伝えてから端末に押し当てると、「シャリーン」と音が鳴って支払いが完了した。使い方は実に簡単で、迷うところはない。チップが反応しづらいというような問題もとくに感じられず、使い勝手は良好だ。イーマネーバンドを端末に押しつけた状態で液晶ディスプレイのタッチ操作をしようとすると、体勢が少し窮屈になって操作しづらいが、これは仕方がないだろう。

 試しにこれを付けて走ってみたが、走行中に違和感を感じるようなこともなく、快適に走れた。Edy支払いが可能な自動販売機でドリンクを買ってみたが、これは確かに便利だ。ポケットから財布を取り出して小銭を見つけるというステップを踏む必要がなく、手首を押しつけるだけですぐに購入できる。今までは必要だった手順が簡略化されて便利になったこの感覚は、自動車に初めてETCを搭載したときのような感動に近いものがある。

Suica版の登場にも期待

 不満は前述したようにバンド装着が少しやりづらい点だけで、おそらくそれも慣れれば問題なくなるだろう。あともうひとつ気になるのは、ケースの防水性だ。パッケージには「防沫仕様・汗に強い」と書いてあるが、FeliCaチップが入る樹脂ケースはねじ込み式のフタで気密性には優れるものの、パッキンなどは使っていないので完全防水というわけではない。雨に降られたときはちょっと心配だ。

樹脂ケースを取り外したところ(左)。樹脂ケースはコインで開けられる(右)

取り出したFeliCaチップ(左)。手持ちのランニングウォッチと大きさを比較(右)

 ちなみに樹脂ケースの中は少し空間が空いているので、ここを小物入れとして使うという手もあるが、金属製のものだとFeliCaが誤作動を起こすかもしれないので注意が必要だ。たとえばここに氏名や血液型、緊急時の連絡先などのID情報を記したメモなどを入れておけば、ランニング中に万が一のトラブルが起きた場合にも安心である。

 あと、欲をいえばEdyだけでなくSuicaなどの交通系に対応したものも出してほしい。たとえばランニング中に急に雨に降られたときや、気分が悪くなったときなどに、交通系の電子マネーに対応したイーマネーバンドがあれば、電車やバスに乗って帰ってこられるからだ。これは次回作に期待したい。

 なにはともあれ、腕時計型の電子マネーというのはすばらしいアイデアだ。ランニングだけでなく、サイクリングやバイクツーリングにも使えるし、サッカー場や陸上トラックで練習するときも、これを付けておけば財布を身に付ける必要がなくなる。色々な用途に使えるので、スポーツが好きな人はぜひお試しあれ。

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