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「春のヘッドフォン祭り2011」注目8製品のファーストインプレッション野村ケンジのぶらんにゅ〜AV review(1/2 ページ)

» 2011年05月10日 00時05分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 フジヤエービックが主催する「ヘッドフォン祭」といえば、いまやヘッドフォン好き、デジタルオーディオプレーヤー好きにとっては定番といえるイベントになった。会場には数多のメーカーが出展し、さまざまな新製品、時にはまだ発売前のサンプル製品などを展示され、それらを気軽に試聴できるのが最大の特長となっている。

 先日、5月7日に開催された「春のヘッドフォン祭2011」も、会場スペースからあふれんばかりの音楽ファン約3000人が集まり、どちらのブースも大盛況の様相を呈した。そんなヘッドフォン祭で見つけた、注目の新製品やユニークなアイテムをその場で試聴してきたので、いくつか紹介しよう。

SRS Lab「iWOW 3D」

 昨年発売され好評を博したiPhone 3G/3GS/iPod touch用オーディオアダプター「iWOW」。その第2世代であり、iPhone4対応モデル「iWOW 3D」が、シネックス・ジャパンのブースで展示されていた。新製品では、これまでの専用デザインから幅広いモデルで活用できる汎用性の高い形へと変更されている。

「iWOW 3D」。着せ替え用のプレートが付属するようだ

 それに加えて注目なのが、無料の独自アプリを用意することで音質を好みに合わせてカスタマイズできるということだ。今回は試聴する余裕がなかったものの、シネックスによると近いうちに正式リリース予定とのこと。そのうち改めてリポートをお届けしたいと思う。

Fiioの新ヘッドフォンアンプ「E11」

 オヤイデのブースではFiioやNEOブランドの各種製品が展示されていたが、中でも注目だったのがFiioの新ヘッドフォンアンプ「E11」だ。製品特徴としては、E5とE7の中間に位置していて、両者の良さを上手く取り込んだイメージ。E7と比べるとディスプレイやUSB DAC機能など、いくつかのパートが省略されているものの、ハイ/ロー入力切り替えや3ポジションが用意されたイコライザーなど、Fiioならではの機能性はしっかりと備わっている。

Fiioの新ヘッドフォンアンプ「E11」

 実際のサウンドは、機能性を省略したことがかえって功を奏したのか、なかなかの印象だ。iPod nanoで使用すると、内蔵ヘッドフォンアンプの解像度の低さにより埋没してしまった細やかな音がだいぶ復活してくれる。E7とイコールとまでは行かないが、シンプルな構成による素直な音色には好感が持てる。価格といいクォリティといい、入門者の最初の1台から中上級者のサブ機まで、幅広い用途にオススメできる製品だ。

ベンチャークラフト GO-DAP(ゴーダップ)

「パパラッチ」ブランドのドライブレコーダー(クルマ用の走行映像記録装置)で有名なベンチャークラフトは、これまでバッテリー一体型のiPhone 3G/3GS用ヘッドフォンアンプをリリースしているが、会場では6月発売予定のiPhone4用製品「GD-04」を展示していた。


 こちらの新製品、なんとiPhone4からの音楽信号はアナログでなくデジタルを活用しているというから驚きだ。その恩恵もあってだろう、実際のサウンドは明らかな基礎体力の高さを感じる。SNや音のピュアさがiPhone4とは思えないクオリティーなのだ。音質的な理由からせっかく購入したiPhone4を使わず、手持ちのiPod classicやiPod nanoを使っている、といった人たちにはかなり魅力ある製品に映ることだろう。

 また音楽信号を96kHz/24bitへのアップコンバートをしてくれるうえ、デジタル出力も用意するなど、ホームオーディオとしての活用も可能だ。もちろん補助バッテリー一体型なので、外出時の電源切れにも心強い。なかなかの注目製品だ。

SOtM「dX-USB HD」

 ZIONOTEのブースでは、SOtMのUSB-DDC、「dX-USB HD」が展示されていた。こちらは既存モデルであるmDAC-2vに対し、USB DACではなくUSB DDCへと機能を絞り込み、転送方式を非同期へと変更、ジッターの発生を抜本的に解決し高いサウンドクオリティーを実現したという。また192kHz/24bit対応である点もうれしいポイントとなっている。こちらも時間の都合で試聴が叶わなかったものの、ぜひともそのサウンドを確認したい製品の1つだ。

SOtMのUSB-DDC、「dX-USB HD」

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