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マランツ、ネットワークオーディオ搭載AVアンプなど3モデルDLNA1.5/AirPlay対応

» 2011年06月16日 12時06分 公開
[ITmedia]

 マランツは、AVアンプの新製品3モデルを7月中旬より順次発売する。ネットワークオーディオ機能を搭載した7.1ch対応モデル「SR6006」「NR1602」と5.1ch対応モデルの「NR1402」をラインアップ。価格は順に14万7000円、8万4000円、5万400円。NR1602およびNR1402は、コンパクトな同サイズの筐体を採用している。

ネットワーク対応のコンパクトな7.1ch対応モデル「NR1602」

 NR1602は、ネットワークオーディオ機能やFM/AMラジオチューナーを備えた7.1ch対応のAVアンプ。高さ105ミリ、奥行き369ミリと薄型コンパクトでありながら、各チャンネルに最大出力80ワットのディスクリート・パワーアンプを搭載。全チャンネルに、ケーブル接続をより確実とするスクリュータイプのスピーカーターミナルを採用した。また、サラウンドバックスピーカー、フロントハイスピーカーを使用しない場合に、バイアンプ接続でフロントスピーカーの高域/低域を独立したアンプで駆動し、音質を向上させる「フロントバイアンプ接続」に対応している。

「NR1602」フロント部(左)リアパネル部(右)。7月下旬より発売予定

 アナログ回路、デジタル回路はそれぞれ独立した電源回路を搭載しており、相互干渉による音質、画質の悪影響を低減。そのほか、MP3やWMA、AACといった圧縮オーディオフォーマットでカットされている高域成分を、再生時に補完する「M-DAX 2」や市販のBlu-ray Discソフトに採用されているHDオーディオ対応の32ビットDSP、水平方向の音場に垂直方向のサウンド表現を加えるサラウンドフォーマット「Dolby Pro Logic IIz」など、多くの音質向上技術が投入されている。

 ネットワークオーディオ機能は、DLNA1.5に準拠。ネットワークに接続したPCやNAS内のMP3/WMA/AAC/WAV/FLAC(96kHz/24ビット)ファイルの再生が可能だ。また、m3u、wpl形式のプレイリストの読み込みにも対応しており、選曲などの操作は、本体リモコンのほか、iPod touch/iPhone/iPad、PCなどのデジタルメディアコントローラー(DMC)ソフトをインストールしたデバイスからもできる。加えて、「Windows 7」との互換性を持つので、「Windows Media Player 12」経由でのリモート再生にも対応している。

 そのほか、PCやiPhone/iPod/iPad内のiTuneライブラリーの再生が可能な「AirPlay」やインターネットラジオ、インターネット経由でのファームウェアアップデート、Webブラウザによるリモートコントロールなど、ネットワーク関係の機能も多数用意した。

 iPhone/iPodとのデジタル接続にも対応。フロント部のUSB端子よりiPhone/iPodなどを接続および充電ができる。選曲などのコントロールは、iPhone/iPod本体を操作するダイレクトモードと、テレビ画面上のメニューを見ながら本機付属のリモコンで操作するリモートモードの2種類をサポートしており、リモコンには1ボタンでiPhone/iPodを再生できる「iPod PLAY」ボタンを新たに装備した。

 また、iPod touch/iPhone専用アプリ「Wizz App」が無償で用意されており、ボリューム、入力切替、サラウンドモードの選択などの基本操作のほか、DLNAサーバ内のコンテンツの閲覧やインターネットラジオの選局にも対応する。加えて、本機のマランツリモートバス(RC-5)で接続された同社のBD/CDプレーヤーの操作もサポート。さらに、新たに追加された「iPod Player」機能は、直接iPod touch/iPhone内のミュージックライブラリを再生できるほか、再生中の曲をAirPlay対応機器にストリーミングできる。

 ユーザーインタフェースは、再生中の映像に重ねて表示できる“オーバーレイGUI”を採用。設定やネットワークオーディオ機能の操作性を向上させたという。また、専用マイクによるオートセットアップ機能「Audyssey MultEQ」や説明や図を見ながら機器の接続、設定ができる「スマートセットアップウィザード」を搭載するなど、AVアンプのビギナーにも優しい仕様となっている。

 その他機能としては、テレビ番組や映画視聴時の大幅な音量変化を緩和する「Audyssey Dynamic Volume」や音量レベルを下げた際に、低音特性、聴感特性、サラウンド感を一定に保つ「Audyssey Dinamic EQ」に加え、レスポンスが重要となるアクションゲームやシューティングゲームプレイ時に、映像の遅延を抑制する「ゲームモード」なども搭載した。

 HDMI入力は4系統、出力は1系統備える。HDMI規格は1.4aで、3D映像やARC、CECをサポート。コンポーネント入力やコンポジット入力からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、HDMIから出力する「ビデオコンバージョン」機能を搭載する。

 その他入出力は、コンポーネント映像入力×2/出力×1、コンポジット映像入力×3/出力×1、同軸デジタル音声入力×1、光デジタル音声入力×1、アナログ音声入力×3、音声プリ出力2.1ch(F+SW)、M-XPort(Bluetoothレシーバー用接続端子)×1、ヘッドフォン出力×1などを装備する。また、フロント部のUSBポートは、USBメモリー内のオーディオファイルの再生のほか、静止画と音楽ファイルが融合したスライドショーが可能だ。

 本体サイズは440(幅)×105(高さ)×369(奥行き)ミリ、重量は8.3キロ。セットアップマイク、FM室内アンテナ、AMループアンテナ、他社機器でも使用できる学習機能付きシステムリモコン、電源コードなどが付属する。

5.1ch対応モデル「NR1402」

 NR1402は、NR1602と同サイズの筐体を使用したFM/AMラジオチューナー内蔵の5.1ch対応のAVアンプ。ネットワークオーディオ機能やiPhone/iPodとのデジタル接続、USBメモリー内のメディアファイル再生などには対応していないが、搭載されるディスクリート・パワーアンプやデジタル/アナログ独立電源回路、ユーザーインタフェースの“オーバーレイGUI”などはNR1602と同様のものとなっている。また、7.1ch信号のデコードに対応するDSPを搭載しているので、外部アンプを追加し、7.1chサラウンドシステムにアップグレードすることも可能だ。

「NR1402」フロント部(左)リアパネル部(右)。7月中旬より発売予定

 HDMI入力は4系統、出力は1系統装備。HDMI規格は1.4aで、3D映像やARC、CECに対応するが、ビデオコンバージョン機能は搭載しない。そのほか、コンポーネント映像入力×2/出力×1、コンポジット映像入力×3/出力×1、同軸デジタル音声入力×1、光デジタル音声入力×1、アナログ音声入力×4(フロント×1、リア×3)、音声プリ出力2.1ch(F+SW/SB+SW/FH+SW)、M-XPort(Bluetoothレシーバー用接続端子)×1、ヘッドフォン出力×1などを備える。

 本体サイズは440(幅)×105(高さ)×369(奥行き)ミリで重量は8.2キロ。セットアップマイク、FM室内アンテナ、AMループアンテナ、システムリモコン、電源コードなどが付属する。

各種機能を強化した7.1ch対応モデル「SR6006」

 SR6006は、各チャンネル最大出力190ワットのディスクリート・パワーアンプを搭載した7.1ch対応のAVアンプ。FM/AMラジオチューナーを内蔵し、AirPlayやDLNAへの対応、インターネットラジオといったネットワーク機能を備えるほか、USBメモリー内のメディアファイルの再生やiPhone/iPodとの連携機能にも対応する。加えて、デジタル/アナログ独立電源回路やDolby Pro Logic IIzに対応するなど、先述のNR1602に導入されているサウンド技術および機能はすべて搭載している。

「SR6006」フロント部(左)リアパネル部(右)。7月下旬より発売予定

 さらに、本機はディスクリート・パワーアンプに大型EIコアトランスと大容量ブロックコンデンサーを採用。回路の低インピーダンス化と最短化により、余裕のある電源供給を可能とし、5チャンネル同時駆動時においても定格出力110ワットの70%以上を出力することができるという。

 内部回路には、デジタル音声信号のデジタル/アナログ変換精度に大きな影響を与えるクロックの揺らぎ(ジッター)を低減する「クロックジッター・リダクション回路」を採用。オーディオDSPの直前で変換されたアナログ入力信号を含む、デジタル処理されるすべての音声信号のジッターを低減するという。また、5.1chサラウンドシステムにフロントワイドチャンネル、フロントハイチャンネルを加えることで空間再現力を拡張する「Audyssey DSX」に対応。本機では、フロントワイド、フロントハイトのいずれかを選択できる。

 そのほか、SD解像度の映像を滑らかにHD解像度にアップスケーリングできるという「動き適応型i/pコンバート&スケーリング機能」や細かい画質設定ができる「ピクチャーアジャスト機能」を搭載。また、7.2chプリアウトも備えているので、同社の「MM7055」「MM7025」などのパワーアンプやパワーアンプダイレクト入力を持つ同社プリメインアンプによるアップグレードも可能だ。加えて、2系統のサブウーファープリアウトにより、2台のサブウーファーを同時に接続することもできる。

 HDMI入力は7系統、出力は2系統備える。HDMI規格は1.4aで、3D映像やARC、CECをサポートし、ビデオコンバージョン機能にも対応する。その他入出力は、コンポーネント映像入力×2/出力×1、コンポジット映像入力×5/出力×3、同軸デジタル音声入力×2、光デジタル音声入力×2、アナログ音声入力×8/出力×3、フォノ入力×1、7.1ch音声入力×1、音声プリ出力7.2ch(FL/FR/C/SL/SR/SBL/SBR/SW×2)、ネットワーク端子×1、USB入力×1、M-XPort(Bluetoothレシーバー用接続端子)×1、ヘッドフォン出力×1、IRフラッシャー入力×1、DCトリガー出力×2などを装備する。

 本体サイズは440(幅)×161(高さ)×389(奥行き)ミリ、重量は11.4キロ。セットアップマイク、FM室内アンテナ、AMループアンテナ、学習機能付きシステムリモコン、電源コードなどが付属する。

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