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ケーブルでシュアの音が変わる、サエク「SHC-100FS」野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2011年07月15日 21時50分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 ヘッドフォンからテレビ、ホームシアターまで、さまざまなジャンルの数多ある新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回はシュアのカナル型イヤフォン用交換ケーブル、サエクコマースの「SHC-100FS」を取り上げよう。

サエクコマースの「SHC-100FS」

 近頃はヘッドフォンだけでなく、カナル型イヤフォンでもケーブルの着脱が可能な製品が増えてきた。その昔シュアのモニターヘッドフォン「E5c」を断線によってオシャカにしたことがある筆者にとっては、涙を流して喜びたいくらいに大歓迎の潮流だが、いっぽうでは、せっかくケーブルが着脱できるのだから、音質的なポイントに注目するリケーブル・アクセサリーが登場してもよいのではないか。

 そんな矢先に登場したのが、サエクの「SHC-100FS」である。こちらの製品は、シュアのカナル型イヤフォン用としてリリースされた交換ケーブルで、「SE535」から先日デビューしたばかりの「SE215」まで、現行の「SEシリーズ」すべてで利用できるというもの。長さは0.8メートルと1.2メートル、1.6メートルの3モデルが用意されており、純正ケーブルでは長すぎると感じていた人にも重宝しそうなアイテムだ。

長さは0.8メートルと1.2メートル、1.6メートルの3モデル。現行の「SEシリーズ」すべてで利用できる

 導体にPCOCC-A素材を採用するケーブル本体は、ケーブルもコネクターも黒い皮膜で覆われている。コネクター部にさりげなく「SAEC」のロゴが刻印されているものの、とくに色を塗られているわけではないのであまり目立たない。全体的に純正ケーブルに準じた造りで、ステレオミニプラグから耳元の専用プラグまで、左右チャンネルごとに独立したケーブルを使っていることが、唯一の識別ポイントといえるくらいだ(詳細を見れば各プラグの造詣がまったく異なっている)。逆にいえば、カスタムケーブルにありがちな手作り感がなく、プロダクトモデルらしい丁寧な仕上げといえる。

 使い勝手に関しても、純正と変わりない。シュア掛け部分は曲がったままの形でちゃんんと固定され、途中で耳から外れる心配はない。ケーブル自身の交換、いわゆる脱着も至って自然に行える。これはシュアのケーブルシステム自身がよくできている現われでもあるのだが、サエクとしてもよくここまでクオリティーを上げたものだと感心もする。話を聞いてみると、どうもサエクとSHUREジャパンでさまざまな情報交換を行い、それを今回の製品作りに生かしているという。

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