ITmedia NEWS >

動画鑑賞にちょうどいい、iPadを横置きできるドックスピーカー「JF-ARS20iA」野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2011年08月02日 12時33分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 ヘッドフォンからテレビ、ホームシアターまで、さまざまなジャンルの数多あるAV系新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回は、ユニークな構造によりiPadが横置き固定できるドックスピーカー「JF-ARS20iA」を紹介しよう。

「JF-ARS20iA」

 アコースティック・リサーチ(Acoustic Research)といえば、オーディオファンの間では有名な高級スピーカーメーカーであり、10年ほど前には大口径ウーファーを側面に配置するユニークなレイアウトのトールボーイスピーカーで一世を風靡したこともあった。しかしそんなアコースティック・リサーチも、現在の親会社であるAUDIOVOXのブランド戦略によってか、はたまた時代の流れによるものなのか、いまや高級スピーカーのラインアップはなく、iPodドックスピーカーやオーディオアクセサリーをメインに展開するブランドへと転身している。

 とはいえ、同じAUDIOVOX傘下のクリプシュが、小型スピーカーやカナル型イイヤフォン、iPodドックスピーカーなど展開し、いずれもブランドの名に恥じない実力の持ち主であったため、アコースティック・リサーチにも大いに期待していた矢先、フォースメディアによって日本展開が再スタートされた。その第1弾となる製品がこのJF-ARS20iAである。

 JF-ARS20iAのユニークな点は、iPadをメインターゲットとしている点だ。もちろんiPhoneやiPod touchでも活用することができるが、スイングアームを使ってiPadを横置きに設置することで、映画やビデオ、Youtubeなどの映像コンテンツも外部スピーカーで楽しめる。

 確かに、iPadを横置きできるスタンドはいくつか存在するが、確かにドックスピーカーは見かけたことがなかった。そういった点だけでも、画期的な存在といえるだろう。

 なおスピーカーユニットは、直径40ミリのフルレンジスピーカーをメインに、パッシブラジエーター(自身にコイルや磁石を持たずメインスピーカーの背圧で動く受動的スピーカーユニットのこと)が組み合わされている。このあたりにも、スピーカーメーカーらしい工夫がみられる。

存在感があるデザインでもコンパクト

 つやのあるブラックカラーを基調とし、直線によって描かれたボディーデザインは、アコースティック・リサーチならではのアイデンティティーを感じる。存在感はかなり主張するタイプだが、実際のサイズはコンパクトなので、置き場所に困ることはないだろう。

つやのあるブラックカラー。操作ボタンも同じ

 やはりユニークなのは、iPadを横置きにするための機構だ。背面のロックをスライドすると、iPodドックコネクターがスイングアームごと持ち上がり、途中(というよりはコネクターに近い先端部分)で2つ折りになることで、iPadを横置きに設置することができるのだ。しかも、iPadはドックコネクタに差したまま、縦から横に置き換えることができる。これは便利だ。

スイングアームは柔軟に動く(左)。アラーム操作部(右)。アラームなどは専用のiOSアプリからもコントロールできる

 また、JF-ARS20iAには、専用のiOSアプリ「N-able」も用意されている。こちらは電源のオン/オフやボリュームコントロール、ソースセレクト、再生に関する簡単な操作やアラームなど、シンプルながらもひと通りの機能を備えているため、使い勝手はよい。

 FMラジオや外部入力も持ち合わせ、iPadも充電できる便利さを持つJF-ARS20iAだが、唯一残念に思ったのは、USB端子が用意されておらず、PC内のiTunesとは同期できないということだ。iPadオーナーであれはすでにご承知のことと思うが、iPadはPCのUSB端子からでは充電できないことが多いため、同期と充電が一緒に行えるだけでも製品としての魅力は高くなる。まあ、価格や使い方を考えると、用意されていないのは致し方ないところではある。iPadへの充電が行えるだけでも充分だと考えるべきかもしれない。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.