サユリ 「まずはインターネットにはつながったから、テレビ向けのインターネットサービスにつながるはず。これこれ、“AQUOS City”。要はレンタルビデオを借りに行かなくても映画を“借りて”観たり、YouTubeの投稿動画を大画面で楽しんだりできるってわけ」
父 「ほう。便利そうだな。じゃ、さっきのDLNAとやらもこれで準備万端か」
サユリ 「それはインターネットじゃなくて、家の中の“ホームネットワーク”で録画番組や写真なんかを共有する機能らしいから、レコーダーもルータと接続しないといけないよね。たぶん」
DLNAは「Digital Living Network Alliance」(デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス)のことで、ホームネットワーク環境でデジタルAV機器どうし、あるいはPCなどを相互に接続して、映像や音楽などのデータをやりとりできるようにする標準規格だ。
母 「なんだか、ややこしそうね。いままでのテレビはビデオデッキとかの映像や音声のケーブル配線が複雑で苦手だったけど、これからのテレビはそこは簡単でも、ネットワークとかに悩まないといけないということかしら」
サユリ 「でも、まあネットワーク接続はPCで慣れているし、出力とか入力とかいう区別はないから、そんなに難しくはないよ。普通は機器を追加してもとくに設定の変更は必要ないし。ほら、終わり」
父 「しかし、わざわざネットワークにつないで、そのDLNA連携とやらに頼らなくても、レコーダーの録画番組なんて、普通に再生すりゃいいんじゃないのか?」
サユリ 「まあ、そうなんだけど。例えばここ(リビングルーム)のレコーダーで録画した番組を、私の部屋のAQUOSで再生したりとかいうことができるみたい。あと、ネットワークに接続しておけば、AQUOS PHONEともいろいろ連携できて便利なんだって」
父 「なるほどな。で、準備はこれで終わりかな?」
サユリ≫ 「あれ? そういえば、AQUOS PHONEはどうすればいいのかな……?」
AQUOS PHONEは3G回線経由でネットワーク接続できるが、それはあくまでもインターネットの話。今回のように家の中でテレビやレコーダーとつなぐ、つまり、ホームネットワークに参加させるためには家庭内LANへの接続が必要であり、そのためには無線LANの“親機”が必要になる。自宅でノートPCを利用している人ならすでに使っているケースも多いだろうが、スマートフォン/携帯電話だけのために無線LAN環境を構築済みという人は少ないかもしれない。サユリも同様で、自分や父はデスクトップPCを利用しているため、これまで有線LAN→ルータ経由でのインターネット接続で事は済んでいた。
サユリ 「とりあえず、編集長に聞いてみるよ……。もしもし」
編集長 「ちゃんとセットアップできた?」
サユリ 「テレビとレコーダーは有線LANにつないだんですけど、AQUOS PHONEはどうすればいいんですかね???」
編集長 「無線LAN接続だな。貸し出し機材の中に親機になる無線LANルータも入れといたはずだけど」
サユリ 「えっと、それってやっぱり、なんかややこしい設定とか必要なんですよね……」
編集長 「いや、そうでもないよ。確かに凝った設定をするためには、PCのWebブラウザで設定画面を呼び出して作業する必要があるけど、最近の無線LANはゲーム機なんかを子機として使うユーザーも多いし、ボタンを押すだけでもつながるようになっているよ」
サユリ 「本当ですか?! 分かりました。ありがとうございます!」
プープープー
編集長 「まったく、せっかちだな……」
“ボタンを押す”というのは、無線LANルータなどについている「AOSS」や「WPS」のボタンのこと。AOSS、WPSはともに無線LANを簡単に設定する機能で、親機側と子機側でこの機能を起動させることで、自動的に情報をやりとりをして接続設定を実行してくれる。AOSSはバッファローの独自技術、WPSはそのあとに出てきた統一規格だ。ちなみに、レコーダーの録画番組をAQUOS PHONEで表示するためには、著作権保護の関係で“無線の暗号化”の設定も必要なのだが、AOSSはWEPやWPA2から自動選択、WPSではWPA2で自動的に暗号化の設定も行ってくれるので、通常は気にする必要はない。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年8月30日