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ソニー、3番組同時のAVC録画やUSB外付けHDDをサポートしたBDレコーダー新製品もう録り逃さない(1/2 ページ)

» 2011年08月23日 15時48分 公開
[ITmedia]

 ソニーは8月23日、Blu-ray Discレコーダーの2011年秋モデルを発表した。フラグシップモデルの「BDZ-AX2700T」をはじめ、ミッドレンジまでの5機種をラインアップ。3番組同時の長時間録画が可能なモデルや、スカパー!HDチューナー内蔵モデルを用意した。また、USB接続の外付けHDDに対応し、手軽に録画容量を追加できるようになった(BDZ-AT770Tをのぞく)。

「BDZ-AT970T」(左)とフラグシップモデルの「BDZ-AX2700T」(右)

型番 BDZ-AX2700T BDZ-AT970T BDZ-AT950W BDZ-AT770T BDZ-SKP75
チューナー数 3 2 3
内蔵スカパー!HDチューナー なし
内蔵HDD 2Tバイト 1Tバイト 1Tバイト 500Gバイト 500Gバイト
USB外付けHDD対応 ×
3D対応
実売想定価格 23万円前後 13万円前後 12万円前後 10万円前後 11万円前後
発売日 10月上旬 10月下旬

 2011年秋モデルのコンセプトは「録り逃し対策5つ星」。内蔵HDD容量の底上げを図ると同時に、4機種で3番組同時の長時間録画を可能にした。これに従来機から継承した瞬間起動モード、外出先から録画予約が行えるWebアプリ「Chan-toru」、自動録画機能「xおまかせ・まる録」を合わせ、5つの録り逃し防止機能(=5つ星)として訴求する構えだ。

 3番組同時の長時間録画中でも追いかけ再生や早見再生が可能で、BDソフト再生やチャプター自動生成、「おでかけ転送」用動画ファイルの作成(内蔵HDDのみ)なども行える。また2番組同時録画までなら、おでかけ転送のファイル転送が実行できるなど、マルチタスク性を確保した。

 大きな特長であるUSB接続の外付けHDDは、5機種中4機種でサポート。AVC録画は最大15倍となっているが、長時間モードよりもHDDを追加して録画時間を増やす方向にシフトしたようだ。同社が実施したユーザーアンケート調査によると、「8割のユーザーがSRモード(4倍モード)以上を常用する」という高画質志向だったという。またレコーダーの平均買い替えサイクルは3〜4年であり、今年はDRモード録画が主流だった2007年〜2008年モデルからの買い替えや買い増しが増えると予測。「DRモードの画質になれた人たちは、ビットレートの低い長時間モードはあまり使わない」(ソニー)。

「BDZ-AT950W」と「BDZ-AT770T」はモノリシックデザイン基調の上位モデル。フロントパネルをアルミ(従来は樹脂製)に変えて高級感を醸し出す。高さは現行のWチューナーモデルと同じ56ミリ

外付けHDDでできること、できないこと

 外付けHDDは、最大で10台までを登録可能。同時に利用できるのは1台で、容量としては1台あたり2Tバイトまでサポートした。外付けHDDへの直接録画はもちろん、内蔵HDDとの間でコピー/ムーブが可能だ。また使い勝手も内蔵HDDに近づけており、例えばUSB外付けHDDに録画中でも「追いかけ再生」が行えたり、録画番組への「おまかせチャプター」、録画済み番組の「ダイジェスト再生」「タイトル編集」といった機能が利用できる。

 XMB(クロスメディアバー)上では「ビデオ」メニューの下にUSB外付けHDDが表示され、整理(ソート)なども内蔵HDDと同様に行える。「お父さん専用」「ドラマ専用」といった具合にHDDの名前を変更することも可能だ。

XMB(クロスメディアバー)上では「ビデオ」メニューの下にUSB外付けHDDが表示され、整理(ソート)なども可能。毎回録画なども録画先に「USB」を指定すればいい

 制約としては、USB外付けHDDに対する録画は同時に1番組までということと、「xおまかせ・まる録」の自動録画やリモート録画では録画先として選択できないことなどが挙げられる。ネットワーク経由の「スカパー!HD録画」や「CATV LAN録画」も同様で、外付けHDDに直接録画は不可だという。またUSB外付けHDDに録画した番組を、BDメディアへダビングしたり、DLNA機能の「ソニールームリンク」で視聴する場合などは、一度内蔵HDDに移す必要がある。

USB HDDの使い方 可否(注釈)
USB HDDへの直接録画 ○(スカパー!HD録画やCATV LAN録画は×、同時録画は1番組まで)
長時間モードによる直接録画
USB外付けHDDに自動録画 ×(×おまかせ・まる録は×)
USB外付けHDDに録画中のBD再生
USB外付けHDD→内蔵HDDへのダビング
内蔵HDD→USB外付けHDDへのダビング
USB外付けHDDからのDLNA配信 ×
USB外付けHDDから直接BDダビング ×

 なお、ソニーは同日、レコーダー新製品や液晶テレビ“BRAVIA”で利用できるUSB外付けHDDも発表した。ラインアップは、3.5インチHDDを採用した据え置きタイプの「HD-D1」(1Tバイト、実売1万1000円前後)と「HD-D2」(2Tバイト、実売1万5000円前後)。および2.5インチHDDを使用したポータブルタイプの「HD-EG5」(500Gバイト、1万円)だ。HD-EG5には、ブラック、シルバー、ピンクのカラーバリエーションも用意している。

同日リリースされた「HD-EG5」(ピンク)

 このほか、各モデル共通の機能として、USB無線LANアダプター対応やカメラ連携機能の強化が上げられる。無線LANアダプターは、既存モデルと同じ「UWA-BR100」(別売)をサポート。背面の専用USB端子に接続すれば、IEEE 802.11a/b/g/nのすべてに対応できる。

 一方のカメラ連携機能は、7月に公開された「AVCHD Ver.2.0」に準拠して機能アップした。これにより、60pのAVCHD Progressiveや3Dの動画/静止画をHDDに取り込み、大画面テレビで楽しめる。取り込んだ動画や静止画に対して、カット編集やタイトル結合/分割、プレイリスト作成といった編集作業も行える。

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