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5つの子画面がずらり、HDMIの新機能「InstaPrevue」とは?CEATEC JAPAN 2011(2/2 ページ)

» 2011年10月06日 20時46分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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AVアンプに最適の「InstaPrevue」対応6×2ポートプロセッサー

 もう1つ、IFAで発表した「InstaPrevue」(インスタプレビュー)は、多くのHDMI機器を切り替えて使うAVアンプやセレクターなどに便利な技術だ。新開発のポートプロセッサー「SiI9575/9573」は、 6つのHDMI入力と2つの出力を持ち、マトリックススイッチを搭載した同社初の“2×6ポートプロセッサー”。これを搭載した機器では、2つの出力(ディスプレイ機器)に対して異なる入力機器の映像と音声を出力できる。

「InstaPrevue」のデモでは、新しいポートプロセッサーを搭載したセレクタータイプの試作機を使用。まずは2つの画面に個別の画面を表示しているところ

 ここまでは既存のマトリックス型HDMIセレクターと同じだが、InstaPrevueにより、入力を切り替える前に各ソース機器の映像を子画面で確認できるという。InstaPortで実現したHDCPのバックグラウンド認証技術を応用したものだ。

6入力のうち、メイン画面に表示している入力を除く5つがアイコン状に並ぶ。画面の上下左右に移動することも可能

 実際のデモを見ると、画面のサイドあるいは上下(設定で位置を変更可能)にアイコン状の子画面が並び、カーソルを合わせると内側に少し移動する。決定ボタンで入力が切り替わる仕組みだ。表示される子画面は動画ではなかったが、数秒に1度更新されるため、ユーザーは十分に内容を把握できるだろう。

 また、テレビの二画面機能と同様の“Picture in Picture”の機能も持っている。この場合、メイン画面の中に小さなサブ画面が毎秒30フレームの動画で表示され、オーディオ出力は選択可能。例えばスピーカーからはメイン画面の音を出し、イヤフォンで子画面の音を出すといった使い方ができるという。

Picture in Picture。ただし、2つのHDMI出力で個別の映像を表示しているときは、プレビュー機能を使用することはできない

 SiI9575/9573は、6ポートすべて4K×2Kの24Hz/30Hz伝送をサポート。また6入力のうち2入力でMHLの使用が可能。もちろんInstaPort SやARC(オーディオリターンチャンネル)といった機能も利用できる。外付けメモリのいらないチップ単独でこれらの機能をカバーできるという。シリコンイメージでは、SiI9575/9573のサンプルをすでに出荷しており、2012年はじめには量産出荷を開始する計画だ。

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