インタビュー
» 2011年10月17日 19時16分 UPDATE

リビングを飾る“ボーズサウンド”、「Lifestyle 135」開発者に聞く (1/2)

「Lifestyle 135」は、ボーズ初のサウンドバータイプホームシアターシステム。エレガントなデザインながら、ワイドな音場を作り上げる。米Boseの開発担当者に詳しい話を聞いた。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 ボーズが9月末に発表した「Lifestyle 135」と「CineMate 1SR」は、サウンドバータイプのスピーカーアレイとアクースティマスモジュールを組み合わせた“1.1chシアターシステム”だ(→ボーズ、サウンドバータイプの“1.1chシアターシステム”を発表)。

 もちろん「1.1ch」というのはコンパクトにまとめた製品を比喩的に表現したもので、実際にはサウンドバーがフロントL/Rやセンターをカバーしつつ、独自の「フェーズガイド」技術で壁に音を反射させてワイドな音場を作り出す。実際に音を聴くと、スピーカーのない壁から音が聞こえてくるようだ。製品開発を担当した米Boseの新製品担当マネジャー、Frank Croghan氏に話を聞いた。

ts_boseint014.jpgts_boseint04.jpg 米Boseの新製品担当マネジャー、Frank Croghan氏(左)。新製品の「Lifestyle 135」(右)。「CineMate 1SR」は、Lifestyle 135からコンソールおよびiPod/iPhoneドックを省略した構成だ

――まず、音場をワイドにする「フェーズガイド・サウンド・ラジエーター技術」(PhaseGuide sound radiator technology)の仕組みについて教えてください

Croghan氏: フェーズガイドは、2010年の年末に発売したディスプレイ一体型サウンドシステム「VideoWave system」で初めて採用した技術で、極めて高い指向性を実現します。

 音は音波ですから通常は360度に広がります。例えば、手を叩くと音波は手を中心に球体状に広がります。一方、電球などの光も同様に360度に広がりますが、懐中電灯やトーチでは1方向だけを明るくすることができるでしょう? 同じことを音でやります。

ts_boseint03.jpgts_boseint013.jpg フェーズガイドユニット。今回はスピーカーアレイの左右に2つ搭載し、中高音を左右の壁に音を反射させる

 これがフェーズガイドの実物です。根元には音源となるスピーカーがあり、側面にメッシュ状のスリットが並んでいます。このスリットは、業務用スピーカーなどに使われる“ラインアレイ方式”と同じ効果を発揮します(ラインアレイ:スピーカーを線上に並べる指向性制御技術。広い場所で人の声を遠くまで届けるための音響機器に使われる)。点音源を横に並べたとき、本来は球面状に広がる音が“カップリング”によって補い合い、直進性のある音になります。音が遠くまで聞こえ、また他の方向にはあまり拡散しない性質を持つのです。

 また、低い音は丸く広がりますが、高音は楕円(だえん)形に広がる特性がありますから、フェーズガイドと信号処理を併用することで、音をとても鋭くできるのです。いわば、“音のビーム”を放出するようなもの。この音のビームが横の壁にぶつかり、あたかも壁際にスピーカーがあるように聞こえるのです。

――フェーズガイドによる音のビームは、リアスピーカーの役割を果たすのでしょうか?

Croghan氏: いいえ。通常のホームシアターシステムは、左右の(フロントL/R)スピーカーを広げて置かなければなりませんが、同じことをサウンドバー1本でできる、ということです。サラウンドの音はミックスされますが、なるべく自然に聞こえるように信号処理を行っています。

――発表会では日本市場を多分に意識したということでしたが、具体的にどのような点に反映されているのでしょうか

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