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TAD「Referenceシリーズ」が完成 プリアンプ「TAD-C600」を発表

» 2011年10月25日 17時25分 公開
[ITmedia]

 テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TADL)は10月25日、プリアンプのリファレンスモデル「TAD-C600」を発表した。既に販売されているスピーカー「TAD-R1」、モノラルパワーアンプ「TAD-M600」、ディスクプレーヤー「TAD-D600」を合わせ、ハイエンドオーディオ「Referenceシリーズ」が完成することになる。12月下旬発売予定で、価格は315万円。

プリアンプ「TAD-C600」

 TAD-C600は、プリアンプとしての理想形を追い求めた高級機だ。Referenceシリーズのほかの製品と同様に電源部は別筐体(きょうたい)とし、伝送回路は、入力から出力まで正負対称のフルバランス増幅方式を採用。アルミニウム無垢材による振動制御構造のシャーシに左右対称のオーディオ回路を収めている。

 内部は、左右のオーディオ基板を中央で仕切る“センターフレームシールド構造”を採用。左右の基板は配線の長さや処理も同一とし、理想的なステレオ信号の伝送を可能にしたという。

厚さ33ミリ、重量15キログラムのアルミ無垢材シャーシでスピーカーなど外部から伝わる振動を抑制。また無垢材シャーシによってインピーダンスの低い安定したアース電位を得られるという(左)。デモ用システムは「TAD-R1」などReferenceシリーズ勢ぞろい(右)

 また、複数のTAD-C600を同期制御する「Master/Slave端子」を備えた。TAD-C600同士を接続して片方をMasterとすることで、例えばTAD-C600を2台使用してそれぞれをモノラルプリアンプとして動作させることができる。「デイジーチェーン方式でTAD-C600を接続することにより、3チャンネル以上のプリアンプとして利用できる」(同社)。

 入力端子は、バランス×3、アンバランス×3の6系統。入力端子ごとに入力感度を調整することができる。一方の出力端子は、バランス×2およびアンバランス×2のライン出力、バランス×1、アンバランス×1の録音出力を装備。録音出力は、入力したオーディオ信号をセレクター回路を通さずに出力できる仕組みだ。また素子による音質劣化を防ぐため、モニタースイッチなども搭載していない。


 本体サイズは、本体部が450(幅)×150(高さ)×440(奥行き)ミリ、電源部は220(幅)×185(高さ)×430(奥行き)ミリ。重量は本体部が29キログラム、電源部は15キログラムとなっている。

 TADでは、「欠けていたプリアンプが登場したことで、Referenceシリーズに最後の1ピースが入った。TADならではの原音に忠実な音を楽しんでほしい」と話している。

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