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ソニー、液晶パネル事業でサムスンとの合弁を解消――パネル調達は継続

» 2011年12月26日 22時01分 公開
[ITmedia]

 ソニーは12月26日、液晶パネル事業についてサムスン電子との合弁を解消すると発表した。同時に、両社は液晶パネル取引に関する戦略的な提携を締結している。

 2004年に折半出資(サムスンが50%+1株)で設立した液晶パネル製造会社S-LCDは、ソニーの保有株式をすべてサムスン電子が取得する。S-LCDはサムスン電子の100%子会社となり、ソニーには対価として約1.08兆ウォンが全額現金で支払われる。また同時に、サムスン電子からソニーに供給される液晶パネル取引に関する戦略的な契約を締結。これには、引き続き液晶パネル分野で技術協力を行うことも含まれている。

 ソニーはこの取引でS-LCDの保有株式を現金化するとともに、生産工場の運営責任や費用を負担せず、市場価格をベースの液晶パネルをサムスン電子から柔軟かつ安定的に調達可能となる。またサムスン電子はS-LCDを100%子会社化することで、柔軟かつ迅速なパネル製造と事業運営の効率化を期待しているという。

 株式譲渡および対価の支払いは、2012年1月末日までに完了する見込み。ソニーは2011年度第3四半期に約660億円の現金支出を伴わない減損損失を計上する見通しだが、液晶パネル調達に関しては年間500億円規模(2011年度の費用比)の費用削減を見込んでいるという。

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