日本テレビ放送網は3月5日、世界初となる放送通信融合型のソーシャル視聴サービス「JoiNTV」を発表した。テレビ画面にFacebookの“友達”リストを表示して一緒に番組を視聴し、気に入ったシーンではリモコン操作で「いいね!」を残せるという。
「JoiNTV」は、データ放送とインターネット接続を組み合わせたハイブリッドなサービスだ。事前登録(無料)でFacebookのアカウントとテレビをひも付けておくと、番組放送時に「d」(データ放送)ボタンを押すだけで放送画面の横にFacebookが表示される。通常はデータ放送(放送波)だが、ログイン時にインターネット接続による情報取得に切り替わり、BML(Broadcast Markup Language)に変換されたFacebookページを読み込む仕組み。このため、地デジ対応のテレビとネット環境さえあれば誰でも利用できる。
「最近はスマートテレビという動きもあるが、JoiNTVに特別なテレビは必要ない。日本に1億台以上あるという地デジテレビがすべて対応機種になる」(同社)。
画面上では、Facebookの友達リストのうち、同じ番組を見ている人が一覧表示される。番組視聴中にテレビから文章を書き込むことはできないが、リモコンの青ボタンを押せば「いいね!」。すると友達のテレビには「○○さんがいいね!といっています」と表示され、「友達同士がおしゃべりをしながらテレビを見ているような感覚を楽しめる」(同社編成局メディアデザインセンター長の若井真介氏)。
また自分の「いいね!」は、日テレ側が用意した該当シーンの情報(メタデータ)と一緒に残り、テレビを見ていない友達に番組を告知できるとともに、視聴者自身も後でアクティビティログなどで確認できる。「例えば番組のコーナーで取り上げたお店の情報、料理番組のレシピなどを友人と共有したり、後でゆっくりと確認することが可能。“メモ書き”代わりに活用できる」(同氏)。いわば、テレビ局が提供するソーシャルクリッピングサービスだ。
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