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黒もうれしい“プチ食洗”、パナソニック「NP-TCR1-CK」導入記完全自腹ノンフィクション(2/3 ページ)

» 2012年04月24日 14時01分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 今回は「工事費100円キャンペーン」をやっていた地元の家電量販店で購入。翌週末に工事することになった。ちなみに販売員のお兄さんはARアプリの存在を知らなかったようで、キャプチャー画面を見てしきりに感心していた。

 さて工事当日、やってきたのは量販店の委託を受けた地元の電気屋さんだった。以前は自分のお店を持っていたが、量販店の台頭でお店をたたみ、その後は量販店と契約して工事を担当するようになったという。地域の家電店を取材してまわったこともある筆者には、ちょっとせつない話だったが、おじさんは「それでも安定して仕事が入ってくるのはありがたい」と話していた。

 おじさんは1日5軒ほど工事にまわり、エアコンやら食洗機やらを取り付ける。収入は1軒あたり数千円で、交通費は自腹のうえ、あくまで成功報酬という契約だそうだ。つまり、現場に行っても購入者が不在だったり、都合でキャンセルされたりすると完全に赤字となる。とくに食洗機の場合、いざ品物を運び込んでから「思っていたより大きかった。やっぱりキャンセル」なんてケースもあって困るという。やはり、購入前にARアプリなどを使ってきちんと検討しておきたいものだ。

 そんな話をしながら作業は順調に進んだが、分岐水栓の取り付けに入ってトラブルが発生。キッチンの蛇口が“ぐらぐら”で、補強しないと分岐水栓が取り付けられないという。シンクの下にもぐってみると、見事にボロボロになった“当て木”(蛇口を固定するため、シンクの裏側からあてる木)が出てきた。まあ、築12年なので、こんなことがあっても不思議ではない。

シンクの下に潜り込んで状況を確認中。下に漏れた水により、当て木が柔らかくなって崩れかけていた(左)。ドライバーやらペンチやらを使って当て木をとる(中)。作業のジャマなので水栓も外す(右)

 幸い、おじさんはその日最後の仕事だというので、プラス3000円で当て木交換の補強工事までしてくれることになった。水道工事会社などに頼むと1万円近くになる作業である。こんなサービス料金でやってくれたのも、取り付け工事が完了しないと量販店から工事料金が受け取れないシステムになっているからだ。理由はともかく、こちらは助かった。

 もう1つ困ったのは、食洗機の吸水用ホースが長すぎたこと。付属の給水用ホースは長さ1.2メートル、排水用は1メートルあり、このうち排水用ホースは薄い作りのため長ければ切ってもいい。しかし、分岐水栓と本体をつなぐ給水用ホースは、厚く頑丈な作りで、コネクターもついているため短くできないという。

給水ホースが長すぎて、裏で1往復してから本体に接続することに

 このため、わが家のようにシンクのすぐ後ろに設置するケースでは、ホースを本体の裏で一往復させてからつなぐ形にせざるをえない。見栄えはかなり悪くなってしまうが、これ以上短いホースが存在しないので仕方ない。別売のオプションでいいから短いホースを出してほしいところだ(長いホースは販売されている)。

プチ食線に乾燥機能は必要か?

 いくつかトラブルもあったが、黒い食洗機は無事に設置完了。改めて眺めると、やはり黒は精悍(せいかん)でかっこいい。単体で見ると存在感がありすぎる気もするが、リビングルーム側から見ると後ろの冷蔵庫やコーヒーメーカーと、逆にキッチン側から見るとリビングのAV機器とマッチしていい感じだ。

命名:マーク2。理由は黒いから

 NP-TCR1は、「パワー除菌ミスト」と「ブーメランノズル」で食器を洗浄する。除菌ミストは、高濃度の洗剤液を超音波で霧状にして食器を包み込むことで、汚れの膜に穴を開けて落としやすくするというもの。茶しぶや口紅などのしつこい汚れもすっきりと落とし、99%以上の除菌効果を発揮するという。

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