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大幅に機能強化した「Sony Tablet S」&「BDZ-AT950W」を試す(前編)BDレコ×タブレットを大検証(2)(2/3 ページ)

» 2012年06月06日 23時40分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 また、当初はスカパー!HDチューナー内蔵モデル「BDZ-SKP75」だけに搭載されていた「二度録り回避機能」が全モデル&全放送波で利用できるようになった。これは、「x-おまかせ・まる録」「番組名予約」時に、同じ番組の同一回を2回以上録画しないという機能。リピート放送自体がほとんどない地デジでは活躍する場面が少ないと思うが、BSデジタル放送の再編で専門チャンネルが増えたこともあり、今後は役に立つ機会も増えるはず。実際、専門チャンネルでは同じ番組の同じ回を3〜4回放送することも珍しくない。「x-おまかせ・まる録」「番組名予約」で確実な録画をしつつ、HDDをムダに消費しない運用ができるわけだ。

軽快な操作性と強力な録画機能は健在

 「XMB」(クロスメディアバー)を採用した軽快なユーザーインタフェースと、「x-おまかせ・まる録」の強力な自動録画機能は依然ライバルの追従を許さない。XMBに関しては情報の一覧性という点で必ずしも優秀といえるわけではないが、主要な操作は方向ボタンと決定ボタンだけで行える手軽さに加え、その動作は軽快そのもの。また、XMBは分かりにくいという人に向けては、「らくらくスタートメニュー」というシンプルな入り口も用意している。

リモコンで「ホーム」を押すとXMBが表示される。放送中番組、録画予約、録画番組など全てがこのデザインで表示され、決して一覧性は高くないものの、動作は極めて速い。任意のフォルダで録画番組の管理などはできないが、独自のグルーピングと呼ぶ機能でさまざまなグループ別表示が可能。表示も瞬時に切り替わる

こちらはリモコンで「スタート」を押すと表示されるらくらくスタートメニュー。利用頻度も高い機能に絞り込んだ

 電子番組表は、2010年秋冬モデルから採用された最大9チャンネル6時間表示。チャンネル単位の一覧や番組ジャンル別の色分け表示も採用している。番組を選んで「録画」ボタンで一発予約が可能なほか、「決定」ボタン→「予約する」ボタンで繰り返し予約の確認画面が表示される流れもシンプルで実用的だ。もっとも、この操作はマニュアルでも読まないと流れが分かりにくいため、「予約する」とともに「繰り返し予約する」といった選択肢を設けても良いのではないかとも思う。

電子番組表は画面ほぼ一杯に表示される。最大9チャンネル表示で番組ジャンル別に色分けされるなど、見やすさ重視。ワンボタンで表示チャンネル数を変更したり、チャンネル別表示に切替えることもできる(左)。番組を選択すると番組説明に加えて左側に録画予約の詳細が表示される。このままで良ければ「予約する」を選び、詳細を変更する場合には「予約設定へ」を選ぶ。「予約する」を選んだ場合でも帯番組の繰り返し予約の選択は可能だ(中、右)

 強力な自動録画機能である「x-おまかせ・まる録」も健在。強力すぎるために以前はHDDの容量が圧迫されることもあったが、すでに触れたように「二度取り回避」機能が搭載され、さらに実用性が増したといえる。強力なライバルとして、多チャンネルを録画し続ける「全録」対応レコーダーも増えつつあるが、「見たい・残したい」番組を効率よく高画質で録画するという点では「x-おまかせ・まる録」のメリットは大きいだろう。

「x-おまかせ・まる録」では単純にジャンルだけでなく放送されるサブジャンルで時間帯、新番組だけを録画したり、スポーツならサブジャンルで競技まで絞り込むことができる

自動録画対象とするチャンネルを限定することも可能。自動録画の予定を事前に確認できるので安心できる

 例えば、現状の全録製品では、HDD容量の問題もあってさすがにDRモードによる継続録画は難しい。例えば東京地区では深夜アニメが3チャンネルも重なることが週に1〜2回はあるものの、それ以上の重複は滅多にない。本機はダブルチューナーモデルだが、トリプルチューナーの兄弟機を選択すれば、画質劣化のないDRモードでしっかり録画できる。録画された番組から見たい番組を探すのではなく、録画したい番組やジャンルが決まっているのであれば、本機のような自動録画の方使いやすいと思う。

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