ITmedia NEWS >

異色のハードディスクレコーダー、「nasne」を徹底検証(前編)複数台あるとどうなるの?(2/6 ページ)

» 2012年09月14日 00時01分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

設置は容易だが、アンテナ接続のハンドリングには注意も

 「nasne」は多くの機能をネットワークにゆだねたことから、背面の端子類も極めてシンプルだ。アンテナ入力と出力、LAN端子、USB端子のみを備えて、縦置き時の筐体(きょうたい)サイズは約43(幅)×189(奥行き)×136(高さ)ミリと極めてコンパクト。重量もわずか460グラムに抑えられてる。単純計算すると、すき間なく横に並べれば一般的なBDレコーダーの設置スペース(幅はおおむね430ミリ)に10台は詰め込めることになる。なお、USB端子は録画用のUSB外付けHDD専用だ。

背面には上部から電源スイッチ、リセットスイッチ、USBポート、LANポート、アンテナ分配出力、アンテナ入力が並ぶ。アンテナ入出力の(背面から見て)右脇にフルサイズのB-CASカードスロットを備えている

 物理的な設置作業は極めて簡単で、ACアダプターとアンテナケーブル、LANケーブルを接続するだけだ。アンテナは分配出力もあるため、nasneを2〜3台併用する程度ならデイジーチェーン接続(数珠つなぎ)でも大丈夫だろう。

 実際、今回は室内のアンテナ端子から2分配し、そこからS-5CFBのアンテナケーブルで10メートルほど引き回してさらに3分配、ここからS-4CFBの2メートルのアンテナケーブルで1台目のnasne、その分配出力を付属アンテナケーブルで2台目に接続したが、アンテナレベル的に問題はなかった。

 付属品のLANケーブルは、長さ約1メートル。あまりフレキシブルなタイプではないので必要に応じて別途LANケーブルを準備した方が良いかもしれない。nasneは非常に軽いこともあってアンテナケーブルやLANケーブル側から力がかかると簡単に向きが変わってしまう。仮にもHDDが内蔵されているので、録画中に倒れたりすると致命傷になりかねないので気をつけよう。

nasneのパッケージ内容ほぼ一式。これ以外にB-CASカードが付属する。ACアダプターはトランス部分が独立した小型のタイプなのでタップ利用時でも不便はない。アンテナケーブルはスリムでフレキシブルなタイプだが、もちろんBS/CS放送にも対応している

 また意外と取り回しに困ったのが、アンテナケーブルだ。テレビやレコーダーの多くは地上波とBS/CSが別系統の入力になっているが、本機は混合入力(1つのアンテナ端子で地上/BS/CSを受信する)。このため、部屋までアンテナ信号が混合で届いている場合には分波する手前で分配(もしくはnasneに真っ先に入力して分配出力を利用)することになるが、この場合は既存のテレビやレコーダーのアンテナレベルが低下してしまう。さりとてレコーダーの分配出力を利用するとなれば、混合器を別途用意しなければならない。いずれにせよ、設置前にきちんとアンテナケーブルの配線を考えておきたい。

iconicon

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.