さらにユニークなのは、この突起がリモコンを設置するための「REMOCON SPOT」(リモコン・スポット)を兼ねていること。付属のリモコンは側面に穴が空いており、突起部にかぶせるように置けば、なくしやすいリモコンをスタイリッシュに保管できる。ウォークマン対応モデルではWM-PORTにホコリが付着するのを防ぐ効果もある。家の中を持ち運ぶ際にも便利で、単純ではあるが、実に気の利いたアイデアだと思う。なお、クラシックホワイトの「MXSP-BT1300」には、ホワイトのリモコンが付属している。
両モデルとも背面にステレオ音声入力(アナログミニジャック)を搭載している。アナログ入力は、とりあえず何でも接続できるという安心感につながる。また、テレビやPCなど手近な家電製品の音を簡単に強化する手段にもなるだろう。
MXSP-BT1300は、最大8台のBluetooth機器とのペアリング情報を記憶可能で、再接続する際にも再度ペアリングを行う必要はない。オーディオデータの高品質伝送が可能なA2DP(Advanced Audio Distribution Profile)にも対応済み。また、AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)に対応しているため、付属リモコンではスピーカーの音量調整を行えるだけではなく、Bluetooth機器の再生や停止などの操作も可能だ。
もちろん、MXSP-1300シリーズは決してスタイリッシュなだけの製品ではないし、豊富な機能もいわば付属物にすぎない。なぜなら、最も注目すべき特長は、スピーカーの本分である“音”にあるからだ。先ほどのバスレフポートも飾りではなく、もともとは音質を高めるためのもの。音の伝搬特性に優れたホーン型設計を採用することで、小型ボディーに似つかわしくない豊かな低音を響かせる。
実際に試聴すると、高音、中音、そして、低音に至るまで、非常にバランスの取れた素直な音質という印象だ。さらに、「Magic Speaker」(※)をオンにすると、音に広がりが出る(実際にスピーカーを少し左右に離したように、立体感が高まる)と同時に、音質もさらに滑らかな印象となり、いっそう聴きやすくなる。
この「Magic Speaker」は、いわゆる3D音響技術だが、決して音が不自然になることはなく、むしろ音が落ち着く印象で、音の分離もくっきりとする感じだ。個人的にはこの手の補正にはあまり好ましい印象がなかったのだが、「Magic Speaker」に関しては例外で、積極的に使いたくなった。
幅42センチというサイズから分かるとおり、ベストなリスニングスタイルはやはりデスクトップで、1メートルほど離れた位置関係でやや見下ろすような角度で聴くことを前提に音響設計がなされているようだ。このポジションの場合、「Magic Speaker」の効果も最大限に発揮され、まさしくデスクトップを音で包み込むようなリスニング空間が構築される。
ただし、背面や側面から聴く場合でも音質が大きく変わるわけではなく、デスクトップではオーディオに没入しつつ、離れた場所にあるソファなどからカジュアルに聴くという用途にも十分に対応してくれる。本体が小型・軽量で、ケーブルの取り回しも電源ケーブルだけで済むので、家の中のあちこちへ持ち運んで楽しむという用途にも有効だ。
MXSP-1300シリーズは、デザイン面においても、そして、音質面においても、マクセルならではのクオリティーへの追求が感じられるアクティブスピーカーに仕上がっている。充電用USBポートやスリープタイマー(約60分間で電源オフ)、「REMOCON SPOT」など便利な機能を備えながら、実勢価格は1万円以下と非常に手頃だ。スマートフォンや携帯音楽プレーヤー、あるいはノートPCなどと組み合わせるのに最適な、コストパフォーマンスの高いアクティブスピーカーを探している方は、選択肢の1つに加えることをオススメしたい。
製品名 | MXSP-BT1300 | MXSP-1300WM |
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概要 | Bluetoothモデル | WM-PORT搭載モデル |
スピーカーユニット | 4.6センチ径×2 | |
実用最大出力 | 4.2ワット+4.2ワット | |
再生周波数帯域 | 80〜2万Hz | |
本体サイズ | 420(幅)×113(奥行き)×81(高さ)ミリ | |
質量 | 約900グラム | |
本体カラー | クラシックホワイト、ダークグレイ | レッド、ブルー |
価格 | オープン(実勢価格は1万円前後) | |
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2013年2月14日