台座は簡単に組み立てられたが、恒星球の組み立てには少し時間がかかった。まずは恒星原板は大小6枚を使用するのだが、両面テープで貼る“のりしろ”と五角形の境界部分を前後に6回ほど折って折りぐせを付ける必要があり、これがなかなか面倒だった。下手に曲げると変な折り目が付いてしまうので、丁寧に行う必要がある。
折りぐせを付けたら、次は指定されたのりしろの部分に両面テープを貼っていく。貼り終わったらいよいよ原板同士を貼り合わせる。これも貼る順番が決められているので、説明書通りに進めていこう。なお、恒星原板には北天投影用と南天投影用が用意されており、組み立てるときにどちらかを選ぶ必要がある。一度組み立てると、もう片方には簡単には切り替えられないので注意が必要だ。
恒星原板の組み立てが終わったら、最後にベースを取り付けて、原板の表面に貼ってある保護シートをはがす。保護シートをはがすと光沢が増すが、指紋や汚れが付きやすくなるのでできるだけ触らないようにする。
次にのりしろの部分の角に黒シールを貼っていく。このシールはのりしろ部分の角の隙間から光が漏れるのを防止する役割も果たしており、ここがプラネタリウムとしての出来を左右するので、慎重に貼る必要がある。シールを貼り終わったら、最後にのりしろ部分を半分(4〜5ミリ)残してハサミで切り取り、架台にセットすれば完成だ。
実際に投影してみた。少しのりしろの部分から光が漏れてしまったが、投影された星空は実に美しい。回転速度はかなりゆっくりで、少しずつ星が移動するのを見るのは楽しい。
ちなみに主軸の傾きを調節することによって、北天投影用の場合は北極から札幌、東京、鹿児島、赤道まで、南天投影用の場合は南極からクイーンズタウン、メルボルン、ブエノスアイレス、赤道までさまざまな場所の星空を再現できる。
組み立てにかかった時間は約90分で、恒星原板の組み立てが少々面倒だが、そうやって自分で作り上げたプラネタリウムを投影させて楽しむのは格別だ。のりしろ部分の角から光が漏れないように注意さえすれば、かなりコストパフォーマンスの良いプラネタリウムだと思う。
また、電球のスペアは500円、恒星原板セットが1000円で注文できるので、北天用と南天用の恒星球を1つずつ用意しておくことも可能だ。すでにプラネタリウムを持っている人にもおすすめのキットである。
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