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iPhoneの音をグレードアップ! Astell&Kern「AK10」を試す 野村ケンジの「ぶらんにゅ〜AV Review」(2/2 ページ)

» 2013年11月08日 20時44分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 付属しているケースについては、バンドが付属しているためiPhoneなどとの固定には役立ってくれるが、タッチパネルをふさいでしまうことと、やや厚み方向にかさばる傾向があるため、「AK10」ならではのメリットが半減してしまうのが残念。iPhoneやiPod touchなどで活用したい場合は、オヤイデの「ポタぴたシート ストロング」をカットして利用するか、強力両面テープなど活用するのがよさそうだ(iPhoneケースなどを使えばさらによさそう)だ。

iPhone 5sと合体

 ちなみに、iPhoneの裏に取り付けるような使い方をする場合、操作ボタンは必要ないようにも感じるが、少なくともボリュームダイヤルは便利だった。実はタッチパネルだと音量の微調整がしづらいのだが、「AK10」のダイヤルだとそういった微妙なコントロールがとてもしやすい。その点では重宝しそうだ。

 しかしながら、「AK10」最大の魅力といえば、やはりそのサウンドだろう。このコンパクトさを実現しながら、ダイナミックで勢いのある、それでいて細部の表現までしっかりと伝わる上質さを持ち合わせている。第5世代iPod touchで試聴してみると、ステージの広がりがしっかりと感じられるリアルサウンドを楽しむことができるし、iPhone 5sを接続すると、本体のヘッドフォン出力の勢い重視なサウンドとは次元の異なる、表現力の高い豊かなサウンドを聴かせてくれる。このサイズ、このプライスタグでこのクオリティーは、ただただ驚くばかりだ。

 ケーブルが専用だったり、同梱されるケースが少々野暮ったかったりと、周辺パーツにやや難があるものの、このサイズでこの音質と価格は大いに魅力的。コストパフォーマンスの高い製品といえるだろう。

パッケージと付属品

音質評価 AK10
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)
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