その一方、J-POP……中でも打ち込み系などはちょっとニュアンス表現が変わったイメージで、いつもより荒々しさ、とくに高域の荒々しさがどことなく払拭された、まとまりの良い演奏に聴こえる。ダイレクト感が高いのに、聴き心地の良い響きを持っている、今までにあまり経験のないサウンドキャラクターだが、その効果のほどは聴き続けるうちに分かってきた。気がついたら、4時間も音楽を聴き続けていたのだ。そう、この「DM008」のサウンドキャラクターは、全くといっていいほど“聴き疲れ”しない帯域バランスを持ち合わせているのだ。
実際、そのまま何時間くらい大丈夫か試してみた(危険なのでまねしないでくださいね)が、8時間聴いた時点でも全く疲れを感じず。イヤフォンを外してもまわりの音を普通に(帯域バランス的な違和感なく)聴くことができるという、なかなかに素晴らしいサウンドキャラクターをサウンドキャラクターを与えられているのだ。このあたりは、ドライバーOEMメーカーならではのスキルなのかもしれない。
ダイナミック感の高い、表情豊かなサウンドを実現しつつ、聴き心地の良いサウンドを提供してくれる「DM008」。コストパフォーマンスに関しても、かなりハイレベルなといっていいだろう。優秀なイヤフォンが数多くそろう“熱い”1万円台クラスでも、確かな魅力をアピールできる製品だ。
音質評価 | DM008 |
---|---|
解像度感 | (粗い−−−○−きめ細かい) |
空間表現 | (ナロー−−○−−ワイド) |
帯域バランス | (低域強調−−−○−フラット) |
音色傾向 | (迫力重視−−○−−質感重視) |
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