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ソニーの「外からどこでも視聴」対「SLINGBOX」、リモート視聴の選び方(3/3 ページ)

» 2014年06月26日 15時25分 公開
[久木四郎,ITmedia]
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比較表を作ってみた

 ここで両デバイスの対応機器やコスト、機能などをまとめてみよう。

製品名 SLINGBOX 350+専用アプリ ソニー製BDレコーダー+TV SideView
対応クライアント PC/Mac、タブレット/スマホ(Android、iOS) タブレット/スマホ(Android、iOS)
解像度 最大1080p(専用HDMIコンバーターは1080i仕様) 最大720p
操作性 レコーダーと同じリモコンを表示するため、基本的にすべての操作が可能(ない場合もあり) タッチパネル用に新規開発、番組情報連動、「おでかけ転送」などの付加機能もあり
対象となる動画 録画/放送中を含め、接続したレコーダーで扱えるものすべて 地デジ/BS/CS110度の録画・放送中番組(局側で許可したもの)
操作遅延 操作から3〜7秒 操作から3〜7秒、録画番組再生には10秒程度
アプリ価格 PC/MacはWebブラウザを使用、iOS/Androidは約1500円 iOS/Androidのみで500円
本体価格 2万1800円〜(本体のみ、レコーダーは別途必要) 4万6880円〜(BDZ-EW510、※)
※最も安いシングルチューナー機「BDZ-E510」は放送中番組のリモート視聴に非対応

 SLINGBOXは単体では使えず、必ずレコーダーなどと組み合わせる必要があり、見た目にも、接続的にも、あまりすっきりとはしないという難点があった。それに対して、「外からどこでも視聴」では、対応するソニー製BDレコーダーさえ所有していれば、ほとんど追加投資なし(TV SideView有料プラグインの500円のみ)で利用可能なうえ、配信側はBDレコーダーのみというすっきりとした機器構成ですむ。

 一方、PCやMacでも視聴したいと思えば「SLINGBOX 350」になる。また赤外線リモコン操作で接続したレコーダーのほぼすべての機能を使えるところもメリット。3波対応モデルとの組み合わせなら地デジやBS、CS110度の番組も視聴できる。一方の「外からどこでも視聴」は、局側でリモート視聴を行えないようにできるため、有料チャンネルの多くが対応しないと表明済みだ(関連記事)。

 このほか、ソニー製レコーダーなら「おでかけ転送」が利用できる点も付記しておきたい。おでかけ転送は、対応スマートフォンなどに録画済み番組をダビングし、地下鉄など電波の届かない場所でも視聴できるという機能だ。リモート視聴とは違うが、“外出先で録画番組を楽しむ”という目的には有効だろう。とくに「TV SideView」の最新版では、「ワイヤレスおでかけ転送」も使えるようになっている。一方のSLINGBOX 350はストリーミング再生のみで、ネット接続環境のないところでは全く使えない。


 いずれを選ぶかは、現在の所有レコーダーなどの環境などに左右されるだろうが、チャンネル切り替えの手っ取り早さなど、少なくとも現時点での使い勝手に関しては、「SLINGBOX 350」に軍配が上がると感じる。一方、TV SideViewはテレビ番組の出演者から番組を検索できるなど、いわゆるトータルガイド的な利便性も備えており、このあたりをユーザーがどう捉えるかで評価も変わるだろう。

 いずれにしても、リモート視聴が手軽に行えて、選択肢もある時代になったことはユーザーにとってありがたいこと。自分のニーズにあった製品を選んで楽しんでいただきたい。

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