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オーディオ用途にも適したパワードスピーカー、AKAI professionalの「RPM500」「RPM800」野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)

» 2014年07月28日 10時00分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
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 一聴して驚いた。資料からペア5万円強のパワードスピーカーと知って、音質的にはそれほど期待はしていなかったのだが、なかなかどうして。とても明瞭(めいりょう)度の高い、ダイレクトな表現のサウンドが聴こえてきたのだ。とにかく、ひずみ感の少なさが秀逸。おかげで、ボーカルがとても近距離に感じられるし、ギターなどのメイン楽器も演奏がリアルに感じられる。いっぽう、低域のフォーカス感の高さ、解像度感の高さも優秀で、エレキベースの音からプレイヤーの指の動きまで感じられるかのよう。この価格でこのクリアさ、このひずみ感の無さを持ち合わせている製品は、ほとんどない。こと音質に関するコストパフォーマンスは、かなりのものだ。


 続いて、「RPM800」を試聴。すると、表現が一段ときめ細やかになってくれ、さらに解像度感も向上したのだろう、ぐっと音場が広がり、壮大なスケール感のサウンドとなったのだ。低域の量感も、かなり余裕が生まれてきたため、帯域バランスも向上。落ち着きのある、堂々としたサウンドキャラクターになった。もちろん、「RPM500」も低域の量感に不足はないが、「RPM800」のほうが量感もローエンドへの伸びも余裕があるため、より自然なサウンドに聴こえる。それでいて、パワー感の高さも持ち合わせているのだから恐れ入る。そういったクオリティーの高さに加え、音の広がり感の良さも考えると、15畳、20畳サイズのリビングで、メインスピーカーとしても活用できそうだ。一方、「RPM500」のほうはというと、もう少し近い距離、リスニングポイントから2メートル以内に設置するのがベストといえる。

 このようにAKAI professional「RPM500」「RPM800」は、オーディオリスニング用としても大いに楽しめる、良質なサウンドを持ち合わせた製品だ。特に、この価格帯でこのサウンドクオリティーの高さを持ち合わせている点は、ライバルに大きくリードしたポイントとなっている。コストパフォーマンスの高さにおいて、とても優良な製品といえる。


音質評価 RPM500
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−○−−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−○−−質感重視)

音質評価 RPM800
解像度感 (粗い−−−○−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−○−−質感重視)
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