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平井社長に聞いた“ソニーの現在”――4Kにハイレゾ、そしてPlayStation 4のこと(4/4 ページ)

» 2014年09月05日 15時05分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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“ゲーマーに評価される”という目標は達成、次は?

――PS4は直近の成功例でしょうが、なぜ成功できたのでしょう? また、ゲームファン層に行き渡った後、さらにこの成功を広げていくには、何をすべきでしょうか?

平井氏:PS4が出る直前には、「もう家庭用ゲーム機市場はダメなのではないか」と言われていました。スマートフォンやタブレットでカジュアルなゲーマーが遊ぶだろうということです。では、どうすればゲーム機で遊んでもらえるのかといえば、スマートフォンやタブレットでは体験できないものを提供することです。例えば高画質であったり、大画面ならではの深みを引き出すゲームの作り込みといったクリエイティブな部分です。そこで、比較的容易に開発に取り組める環境を、可能な限り安価に提供できるようにPS4のエコシステムを作り上げたことが成功しました。さらにソーシャルネットワークの活用を積極的に行ったことも成功要因です。

「Xperia Z3」はPS4のリモートプレイに対応。コントローラーの「DUAL SHOCK 4」と専用マウント「GCM10」でどこでもゲームをプレイできる

平井氏:その結果として、面白いゲームがPS4に集まり、プラットフォームとしての成功をさらに強化してくれています。日本向けのゲームが少ないといわれていますが、年内に日本だけでも44本のソフトをPS4で出していただけます。こうした環境を作れたことが背骨となって、さらに成功を重ねてくれると思います。

 ひとまず“ゲーマーに評価されるものを作る”という目標は達成できました。これから先は、もう少しカジュアルなゲーマー、さらにはライトユーザーといった層に、どのようなサービスやゲームを提供できるかが鍵になっていきます。しかし、同時にコアゲーマーに対する訴求は欠かせません。今後の舵取りでは、コアゲーマー向けの訴求、投資と、幅広いユーザーへの訴求をいかにバランスをよくしていくかが鍵になるでしょう。

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