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シニアのための新コンセプト家電、パナソニック「Jコンセプト」登場エアコンと掃除機から(2/2 ページ)

» 2014年09月17日 20時03分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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足元が暖かいエアコン

 エアコンでは、「足元が冷える」という声に着目した。新製品では、従来の2倍の長さを持つという大きなフラップを備え、上に行こうとする温風をしっかりと抑え込む。

フラップが大きい

 「これまでは遠くまで温風を届けることを重視してフラップを設計していたが、今回は足元に温度の高い温風を送り込むかたち。遠くへ届きにくくなった分は、径を拡大したビッグファンで補う」(同社)。

 さらに本体中央に床温度を計測するセンサーを設けて足元の温度を監視。人が動いていることを検知すると暖房温度を下げるといった細かい制御も行う。

上位モデルの「HXシリーズ」は、光沢ホワイトにゴールドのモールをあしらった高級感のあるデザイン。ダウンライトなど電球色の明かりと調和してゴージャスな雰囲気を醸し出す(左)。Xシリーズとの機能的な違いは、室外機の「エネチャージシステム」。霜取り運転中も温風が止まらない(右)

50代女性の身長に合わせた冷蔵庫

 参考展示の冷蔵庫は、食品の取り出しやすさにこだわった。まず50代女性が肘を曲げたとき、腕の高さが平均で90センチになることを割り出し、冷蔵室と野菜室の境目が、それよりも少しだけ低い約88センチの高さにくるようにした。

参考展示の冷蔵庫。写真では分からないが、表面には「豊穣柄」とよばれる細かい模様をデザインした。掃除機の「綾織」と並び、日本人の美意識に訴えるという

 野菜室は100%オープン(全開)になり、大きな野菜の出し入れが楽。また野菜室の手前にはボトルスペースを設け、重いペットボトルを冷蔵室まで持ち上げなくても良い形にした。

野菜室にもボトルスペース

 高見社長は、Jコンセプトの製品ラインアップ拡大に意欲を見せる。「今年から来年にかけて発売する第1弾商品では、全体における構成比で10%程度にしたい。来年度には第2弾商品として洗濯機、炊飯器の発売も計画している」(同氏)。2016年度にシリーズで500億円、2018年には1000億円の売上げを目指す。

 また、Jコンセプトの商品企画や技術を既存商品ラインや海外向けモデルに適用することも検討していく。「Jコンセプトは、シニア層という“目利き”に向けて開発したもの。そうではない世代にも選んでもらえる可能性はある」(同氏)。

 価格はすべてオープンプライス。実売想定価格は、エアコンのスタンダードライン「Xシリーズ」が21万円前後から33万円前後、プレミアムモデルの「HXシリーズ」は25万円前後から35万円前後。掃除機の「MC-500G」は5万5000円前後となっている。

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