スピーカーは、フロアスタンディング型の「SB-R1」と、ブックシェルフ型の「SB-C700」というスタイルの違いはあるものの、「同軸平板2Wayユニット」という共通の技術を導入している。これは、指向性の強い中高域を担当(SB-C700は低域まで)するユニットを同軸上に配置することで、理想的な“点音源”を目指したためだ。
ユニット中央にあるのは、10万Hzまで対応したカーボングラファイト製(SB-C700はアルミニウム製)のドーム型ツィーター。2個のネオジウムマグネットでプレートを挟み込んだ構造の磁気回路と組み合わせ、人の可聴域をはるかに超える音域まで再生する。磁気ギャップには磁性流体を注入し、ボイスコイルの温度上昇を抑制するとともに大入力に対してもリニアリティーを確保した。
ツィーターの周りにある平らな面は、高剛性カーボンクロススキン材とアルミハニカムコア材によるサンドイッチ構造の平板振動板だ。背後にあるコーンが振動板で起こる前室効果による周波数特性の乱れを排除する。磁気回路には、ダブルマグネット、銅ショートリング、エッジワイズ巻線によるボイスコイルを採用して駆動力を確保。共振を分散させる構造のダイキャストフレームで不要共振を排除する。正確で応答性にすぐれた中音域を再生するという(SB-C700では低域まで)。
3つの新技術を導入した2シリーズは、「テクニクス復活のシンボル」として来年の2月から販売される。また小川氏は、「来年以降、一般的なオーディオファンや女性も近寄りやすい製品など、少しずつラインアップを増やしていきたい」としており、ラインアップ拡充にも期待が持てそうだ。車載機器やヘッドフォンなどのポータブル製品についても「検討していく」と話していた。
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