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ハイレゾも楽しめる特選・お手軽ポタアン(1)――デザインや質感にもこだわったディーフ「DDA-LA20RC」iPhoneに“ちょい足し”(2/2 ページ)

» 2014年12月08日 18時24分 公開
[山本敦,ITmedia]
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 プロダクトデザインはデザイナーの矢原拓氏が手がけたもの。3色のカラバリを用意しており、ブラックは摩擦に強く発色のきれいなアルマイト処理、シルバーはアルミならではの質感を活かすポリッシュ仕上げ、ホワイトはマットな手触りで強度の高い電着塗装として、それぞれに外観も異なる味わいを持っている。本体背面のクリップで衣服やカバンに本機を取り付けられるのでポータビリティも高い。

本体のカラバリはシルバー/ホワイト/ブラックの3色

アンプの効果がはっきりと感じ取れる

 それではiPhone 5sにつないでハイレゾの音を聴いてみよう。専用ケーブルで機器をつなぎ、iPhone 5sにインストールしたハイレゾ対応のプレーヤーアプリ「HF Player」で楽曲を再生する。

iPhone 5sと「HF Player」との組み合わせで音質をチェックした

 中高域の明るく、きらびやかなサウンドが本機の特徴だ。アンプの効果がはっきりと感じ取れるメリハリの付けられた音づくりで、コンパクトな筐体から想像もできなかったパワーがある。

 スマートフォン単体でのリスニングでは、とかく低域のボリュームが不足して聴こえがちだが、本機は適度なバランスで低域の量感を足してくれる印象だ。しかもそのボリュームは膨らみ過ぎて重たくならず、スッキリとしてシャープで筋肉質だ。ダフト・パンクの「Random Access Memories」から『Doin' it Right』では、iPhone単体では膨張して聴こえてしまうベース音がしっかりと制動され、演奏の緊張感をカッチリと引き締めてくれる。

 女性ボーカルはジェーン・モンハイトのアルバム「The Heart of the Matter」から「Sing」を聴いてチェックした。ミッドレンジの音の濃さはこのアンプの特長だ。ボーカリストの声は抑揚感が立体的で、歌い手のパッションまでもが自然と伝わってくる。ギターやパーカッションなどアコースティック楽器の音色も本機を通して聴けばよりリアリティが増してくる。響きの柔らかさも本機の持ち味だ。

背面にはクリップも装備する

 クラシックのオーケストラは音の粒立ちがよくなって、特にストリングスや金管楽器の高域は音の輪郭がクッキリと鮮明に描かれる。どちらかといえば少しボールドで男性的な印象を受けた。ピアノのサスティーンが濃厚で、低音もパンと張りのある音が前面に押し出してくるフレッシュなサウンドだ。ジャズのウッドベースのグルーブは太く、足腰の強靱なアスリートのような粘り気もある。ハイハットの余韻も音の粒に存在感がある。

 買ってすぐにiPhoneやAndroidスマートフォンでハイレゾが楽しめるよう、パッケージにはLightning-USB、USB OTGケーブルが同梱(どうこん)されている。microUSB/USB-Aタイプのケーブルを別途用意すればPCでのハイレゾ再生にも対応できるマルチな使い勝手も良い。

 本機の場合はバッテリーが内蔵されていないので、iPhoneなどスマートフォンからUSB給電が必要になる。音楽再生時にはスマートフォンのバッテリー消費がやや速くなるものの、アンプのバッテリー残量を常に気にしないで使える気軽さはいいと思う。

 次回はAstell&Kernの「AK10」を取り上げる。

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