iPhoneにヘッドフォン/イヤフォンを直接つないで聴く場合と、明らかな変化が現れてくるのは中高域を中心とした音の滑らかさだ。ざらっとした粗っぽさが消えて、音場がクリアになり、ボーカルは高域にかけて声がすうっと伸びるようになる。96kHz/16bitまでの対応とはいえ、音質向上の手応えは十分だ。
低域はリズムの切れ味が増してくる。ダフト・パンクの楽曲ではベースのスピード感が高まると同時に中高域との分離感も良くなり、アンプを通すことによって演奏現場の空気感も蘇ってくる。ボーカルのハイトーンは余韻がふくよかになり、つややかさに磨きがかかる。
iPhone単体では痩せて聴こえがちなボーカルの線は、肉付きがしっかりとして滑舌もスムーズになる。ハイレゾ再生に限らず、CDリッピングの音源や配信系の楽曲、あるいはインターネットラジオのリスニングにもアンプを付けることの効果が表れてきそうだ。
iPhoneやスマートフォン、ポータブルオーディオプレーヤーにポタアンを組み合わせるとなると、何だか敷居が高く感じられて面倒だという人も多いだろう。今回紹介した3機種は、ミニマムなサイズと軽量設計で、スマホに“+α”の手間をかけている感覚もないほど、手軽に音質をグレードアップできる気軽さが実感できる製品だ。
価格も1万4000円前後から、本体にバッテリーを内蔵している「AK10」でも3万円までと、ちょっと高級なヘッドフォン/イヤフォンを購入した後に次のステップアップとして、気軽にチャレンジできる価格で販売されているところも魅力的だ。ハイレゾの高音質再生を、まずはiPhoneをはじめとしたスマートフォンをプレーヤーにして気軽に試してみたいという方にはうってつけではないだろうか。
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