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ソニー、ウォークマンの新フラグシップ「NW-ZX2」を国内発表――価格は12万円前後に(2/2 ページ)

» 2015年01月15日 14時00分 公開
[ITmedia]
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ハードウェアの高音質化アプローチ

 ハードウェア面では、シャーシの低インピーダンス化と電源強化、クロックやオーディオラインの最適化などが進められた。まずシャーシは、総削り出しによるアルミフレームに金メッキを施した銅板を採用。抵抗値の大幅な低減に加え、金メッキにより接触抵抗低減と酸化防止効果も期待できる。

シャーシのパーツ。総削り出しによるアルミフレームに金メッキを施した銅板を採用

このような形で組み合わせる

左のアルミブロックからフレームを削り出す過程を示した展示

 電源では、バッテリーからアンプ部に電源を供給する大元のラインに電気二重層キャパシタを採用。瞬間的に大電力を供給でき、急激が電圧降下を防ぐことで正確な信号出力を可能にした。音質面でも「クリアで力強い低音域」に貢献しているという。

 バッテリーパックも新しい。新規に専用開発されたもので、容量アップに加え、電池保護回路の“低抵抗化”を実現。一方で抵抗値は「NW-ZX1」の半分となる19ミリオームまで抑えることができた。

バッテリパックや電池保護回路基板

 プリント基板には、伝導率の高い厚膜銅箔プリント基板を採用。これはポータブルヘッドフォンアンプの「PHA-2」やウォークマン「NW-A16/17」などと同じ手法だ。

 アンプ部の電源強化も図った。チャージポンプ電源は、「NW-ZX1」のPOSCAP3個をOS-CONに変更し、計7個を搭載している。またフライングコンデンサーにはフィルムコンデンサーを採用するなど、引き締まった量感のある低域やクリアなボーカルを実現したという。

 ヘッドフォン出力部にも多くのこだわりがある。例えばヘッドフォン出力のLCフィルターには、デジタルアンプ用の大型コイルやメルフ抵抗を採用してノイズレベルを低減。またアンプからヘッドフォンジャックにいたるGND線材をL/R分離して廃し、共通インピーダンスを低減。ステレオ感の向上と音のひずみを抑えた。

 ほかにも基板上の信号経路をブラッシュアップ、独自のオーディオ用無鉛はんだを採用するなど、音質重視の設計が徹底されている。

新デザインの本革製キャリングケースが付属する

 「NW-ZX2」の外形寸法は、約64.7(幅)×130.4(高さ)×16.2(厚さ)ミリ。重量は235グラム。新デザインの本革製キャリングケース、USBケーブルなどが付属する。

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