CESを長年取材していて気が付くのは、出展する中国系メーカーの数が増え、さらに徐々に展示スペースが拡大していることだ。典型的なところでいえば、以前まではMicrosoftが展示していた一等地で、Intelブースの向かいに今年陣取っていたのは、中国テレビメーカーとしては2位のChanghong(長虹)だ。日本ではそれほど知られてはいないものの、ラインアップも一通りそろい、場所の良さもあってブースを通過する人数も多い。米国のBest Buyといった量販店の店頭で見かけることはまだないが、さまざまなオンラインサイトでセール情報に同社の名前を見る機会が増えており、価格にうるさい米国消費者にも少しずつブランドが浸透しつつあるように思える。
今回、このような形でCESに大規模なブースを抱えていた中国メーカーは前述Changhongをはじめ、TCL、Haier(ハイアール)、Hisense(ハイセンス)など。特徴としては、どのメーカーも4Kや湾曲テレビなどで複数のラインアップをそろえていることに加え、米国市場向けにROKU TVへの対応や各種ストリーミング/サービスを利用するためのスマートテレビ機能の搭載など、必要十分なサービスを備えている。さらに今年は高画質アピールに展示コーナーの多くを割いているほか、昨年から引き続きDolby Visionのような技術展示も行うなど、中国製品も“安かろう悪かろう”からの脱却を目指して努力している。
今後も、さらに中国メーカーの勢力は拡大していくとみられる。欧州におけるもう1つの家電展示会「IFA」でもやはり、同様の傾向が続いているからだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR