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4Kテレビの先へ――シャープが8K時代を見据えた液晶テレビ「AQUOS 4K NEXT」を発表(2/2 ページ)

» 2015年05月21日 17時21分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 LEDバックライトは直下型で、ローカルディミング(エリア駆動)をサポート。画面分割数などは非公開だが、映像を解析して明るい領域については輝度をブーストする“輝き復元”の処理も加えて「メガコントラスト」技術として訴求する。輝き復元は、映像に含まれる光源や光を受けて反射する輝きの部分を検出し、そのエリアにあるLEDバックライトの輝度を周囲より高めるという仕組み。「通常の3倍ほどのピークを出すことができる」。

輝きの部分を検出し、そのエリアにあるLEDバックライトの輝度を周囲より高める

「メガコントラスト」の概要

 なお、ULTRA-HD Blu-rayやNetflixで採用されるHDR(ハイダイナミックレンジ)については、「表現能力は十分にある。さまざまなHDR規格が存在しているが、適宜検討し、このモデルでの採用も含めて検討していく」と話している。

 パネルの表面処理は低反射の「N-Blackパネル」。モスアイパネルについては生産性と取り扱いの両面から採用を見送った。「THX 4Kディスプレイ規格」の認証も取得している。

8Kデジタル写真の表示も可能

 スピーカーは、ツィーター、ミッドレンジ、サブウーファーを2基ずつ搭載した3Way6ユニットシステム。総合出力は65ワットで、位相の乱れを補正する「AudioEngine」も搭載した。


 HDMI入力は4系統で、4K/60p入力をサポート。もちろん最新のコンテンツ保護規格であるHDCP2.2に対応しているため、4K対応チューナーやSTBを接続して4K放送が楽しめる。内蔵チューナーは地上/BS/CS110度デジタル×3基で、USB外付けHDD(別売)に2番組を同時録画しながら別の番組を視聴できる。

  電子番組表やWebブラウザは4K表示に対応。無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)を介して同社のインターネットサービス「AQUOS City」が利用できるほか、4Kコンテンツ配信を手がける「ひかりTV」や「Netflix」をサポートする。

 またUSB端子はマスストレージ再生に対応しており、最大8K(7680×4320ピクセル)のデジタル写真(JPEG)を表示可能だ。ほかにMP3/FLACといった楽曲ファイル、MP4動画なども再生できる。さらにBluetoothやMiracastをサポートし、スマートフォンなどとモバイル機器との連携も強化した。

4Kテレビの最上位に位置づけられる

 「AQUOS 4K NEXT」という名称は、4Kの次を目指すテレビという意味だ。同社では、「8K時代を見据えた技術開発を進める中で生まれたAQUOS史上最高のテレビ」として、2016年の8K/4K試験放送(BS)や2018年の実用放送、2020年の東京オリンピックを見据えた薄型テレビの買い替え需要を狙う。なお、「LC-80XU30」については要素技術の開発から製造まですべて栃木県の矢板工場で行っており、“国産”を打ち出しイメージアップを図る。

 「ブランドイメージの復活とAQUOSのステージを上げること。AQUOS 4K NEXTは、その両方を担うシャープ最高峰の商品になる」(同社)。

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