iPhoneをアンプに接続している最中には、アンプのバッテリーをiPhoneから給電しているケースもあり、この場合はiPhoneのバッテリーが減ってしまうことにあんる。そうなると、いざ電話をかけたい時や写真を撮りたい時にiPhoneが使えないということも起こり得るため、USB-DACを内蔵するポータブルヘッドフォンアンプで、iPhoneとの接続に対応している製品については、アンプに自立駆動するためのバッテリーが内蔵されているか確認もしておきたい。最近のiPhoneとの接続に対応するハイレゾ対応のUSB-DAC内蔵ポータブルアンプとしては、iFi Audioの「nano iDSD」や、iPhoneにバッテリーを供給することもできるOPPO Digitalの「HA-2」などが人気だ。ここでは「HA-2」を例にiPhoneとの接続スタイルを紹介しておこう。
スマホでのハイレゾ再生の場合、イヤフォンやヘッドフォンもできればハイレゾ対応の製品を組み合わせたい。ここで注目製品の1つとして挙げるのは、ソニーがこの秋に発売した“h.ear”シリーズ。シリーズにはオーバーヘッドタイプのヘッドフォン「h.ear on/MDR-100A」や、イヤホンタイプの「h.ear in/MDR-EX750AP」などがある。価格が割と手ごろな点も魅力であり、ともにオープン価格だが、ヘッドホンは2万3000円前後、イヤフォンは1万1000円前後で販売されている。どんな音楽にも合わせられるオールラウンダー的なサウンドで、むやみな強調感のないクリアでソリッドな低域が魅力だ。オーディオテクニカの「ATH-MSR7」などもハイレゾ対応で原音に忠実な再現力を備えるプレミアムモデルだ。
日本オーディオ協会によるハイレゾの定義にならうのであれば、イヤフォン/ヘッドフォンも周波数帯域は40kHz以上に対応する製品がハイレゾ対応ということになるが、実際のところハイレゾの音源データを正しくデコードできなければならないUSB-DACなどと違って、ヘッドフォンやイヤフォン、スピーカーなどアナログ系の機器については、その魅力が単純にカバーする再生周波数帯域などのスペックだけで決まるというものではない。それぞれに音づくりのコンセプトや傾向によっても善し悪しが左右されることもあるし、ユーザーが好みと感じる音で選ぶのもありだと思う。当然、スマートフォンと組み合わせてカジュアルに楽しみたいのであれば、気軽に購入できるコストパフォーマンス感も重要だ。
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