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何もしなくても掃除した気分になれる――ダイソン「360 Eye」を使ってみた(3/4 ページ)

» 2015年12月09日 14時48分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 アプリ画面に戻ってしばらくすると360Eyeは自動的にスマホとのダイレクト接続を切り、宅内のアクセスポイントにつなぎ直す。その様子はアプリ画面ですぐに確認できる。手順を羅列すると面倒に感じるかもしれないが、基本的には画面の指示に従うだけで、設定を行うもの最初の一度だけでいい。

「360EYE-×××」に接続したところ(左)。360Eyeは自動的にスマホとのダイレクト接続を切り、宅内のアクセスポイントにつなぎ直す。そしてインターネット経由でダイソンクラウドに接続(中、右)

 これで360Eyeはインターネットを介して「ダイソン クラウド」に直接アクセスできるようになった。ユーザーはアプリを介してクラウドに接続し、360Eyeの稼働状況や掃除のスケジュール設定、掃除開始/停止といった操作が行える。さらに360Eye本体ソフトウェアのアップデートも自動的に行われる。

アプリ上でスケジュール機能をはじめとする各種機能を設定できる

吸引力の高さは特筆モノ

 実際に室内で360 Eyeを動かして、最初に気づくのは吸引力の高さだろう。通ったあとはホコリが一掃され、まるで掃除機をかけた後、“から拭き”までしたかのようにキレイになる。サイクロン式ということもあって駆動音はけっこう大きめだが、一般的なマンションでも別の部屋にいれば気にならないレベルだった。

お掃除中

 次に気づくのは、コンパクトなボディならではのメリット。360 Eyeは高さがあるぶんベッドの下などに入っていくことはできないが、一方で幅の狭い場所になら従来のロボット掃除機よりも進入しやすい。例えば机と椅子の間から机の下に入り込み、奥の方までキレイにしてくれる。家具やその配置によってロボット掃除機を選べるようになったという点で、コンパクトな360Eyeの登場を歓迎したい。

 360Eyeは、カメラと各種センサーを使って室内のマッピングを行い、自機位置を把握しながら動く。部屋を5×5メートルの正方形のエリアにくぎり、四角いらせんを描くように規則的に掃除を進めていくタイプだ。同じ場所を掃除するのは基本的に1度で、壁や障害物にはなるべくぶつからないようにするアルゴリズムになっている。ぶつかったときも本体上部が前後に動いて衝撃を吸収する仕組みだ。ちなみに360Eyeの外装は、ほかのダイソン製掃除機と同じ素材でできているので頑丈なのだ。

本体上部が前後に動いて衝撃を吸収する仕組みを持っている

 一方、室内のカバレッジという点では限界もある。本体と同じ幅の吸引口はあるので壁際ぎりぎりまで寄るが、やはり壁際1〜2センチは残るし、円形の360Eyeは部屋の角の頂点までは入り込めない。ゴミが取りきれない場所は確実に存在するので、こうした部分はほかの掃除機でカバーしよう。


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