その後、何度やってもマオは止まってしまう。掃除をサボりすぎてダストビンが一杯になってしまったのが原因かもしれないと考え、開けてみた。確かにゴミやホコリがたまっていたが、いっぱいというわけではない。直接的な原因ではなさそうだ。
毎回「エラー2」と表示されるので、説明書を確認すると、どうやらブラシ回りのトラブルらしい。髪の毛がローラーに絡まりすぎているのだろうか? 分解してみると、ブラシや軸に髪の毛が絡みついていた。これを丁寧に取り除いて動かしてみたが、それでもやはり止まってしまう。原因はまだ他にあるようだ。
マオのご機嫌を直すのに四苦八苦したものの、止まる理由がもう見当たらない。もしかして初期不良? と思いながらふと足元を見ると、そこには毛足の長いふかふかのじゅうたんが。これが原因なのだろうか。
部屋の半分を覆っているじゅうたんをはがして奥にずらし、部屋の手前半分をフローリングの状態にしてスイッチを入れると……これが大当たり。マオは止まることなく動き出したのだった。ロボット掃除機初心者の筆者は、まさかじゅうたんが原因で動かなくなるとは予想していなかったが、他のメーカーでも毛足の長いカーペット類が苦手なのは同様。某有名ロボット掃除機の説明書では「毛足の長い(約2センチ以上)カーペットやじゅうたんなどで使うと故障しやすい」と明記していた。ロボット掃除機の購入を検討している人は、自分の家の様子をいま一度確認する必要がありそうだ。
フローリングの上でマオはしっかりと働いてくれた。直進して円形にくるくる回りながら掃除をするという動作を繰り返し、障害物があると細かく角度を変えながら方向転換する。説明書によれば、渦巻きとランダム、壁沿いという3つの動きでもれなく掃除するようになっているようだ。角のホコリやゴミは回転するブラシでかき出して吸い取るし、家具に傷をつけるような激しいぶつかり方をすることもなかった。
驚いたのは、マオのスイッチを入れて外出すると、夜、家に帰ったときに、部屋の空気が澄んでいるような感覚があったこと。今までマメに掃除をしていなかったから余計にそう感じたのかもしれないが、ロボット掃除機でここまで部屋の空気が変わるのにはびっくりした。
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