ブースに展示されていた「CIPHER Lightning Cable」仕様のSINEを試聴することができた。平面駆動型ならではの、自然と引き出されるような滑らかな音のニュアンスと、ひずみのないクリアな高域を特徴として持ちながら、低域もディティールに富んだスピード感あふれるサウンドを聴かせる。一般にLightning直結タイプのヘッドフォンは左右のチャンネルセパレーションが向上して、中低域の鋭さや定位感の向上が得られる傾向を感じるが、本機もその例外ではなく、立体的なベースラインや、上下左右に奥行きの深い音場を見事に再現していた。
同社では密閉型アラウンドイヤーヘッドフォン「EL-8」をベースにCIPHER Lightning Cableを付属した「EL-8 Titanium」も同時期に発売する。価格は799ドルで、SINEと同じく1〜2月の発売を予定している。
オーデジーではさらに2016年内に、これもまた世界初の試みとなる“平面駆動型の振動板を搭載するイヤフォン”「iSINE」の商品化を予定している。
Thiagasamudram氏は、「本当は今回のCESに実機を持ってくるつもりだったが、ギリギリになってプロトタイプの仕上げが間に合わないことになり、今回はカタログにティーザーを載せるまでになってしまった」と残念そうに語っていた。一般的なダイナミック型のドライバーよりも、さらに精密な成形技術が必要とされる平面型の振動板を一体どのようにしてイヤフォンのサイズ感にまとめあげるのか興味が尽きないところだが、早くその実体が明らかになることを楽しみに待ちたい。
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