麻倉氏:優れた企画のタイトルをもう1つ紹介しましょう。ベスト高画質賞・企画映像部門を受賞した「エクストリームスポーツ:自由への探求」、今度は音ではなく画の企画です。
――サーフィンやBMXなど、エクストリームスポーツが観るスポーツとしてジャンルを確立してきていますね。いずれも人間の限界に挑むスゴワザや迫力を追求するといったもので、一歩間違えば大事故になりかねないものの、見ているだけでスリルを感じるものが多数あります。
麻倉氏:今回出てきたのは「ウィングスーツ・フライング」というもので、パラグライダーやパラシュートではなく、ムササビのような特殊スーツで滑空する映像です。アクションカムで録られた映像が大変ダイナミックで、景色も陽光も鮮明、自分が空を飛んでいるようなスリリングな疑似体験を楽しむことが出来ます。
意外にビックリしたのは画質が良いことなんです。おそらく「GoPro」だと思われますが、コントラストも解像感もあり、ノイズも少ないですね。良質な映像で大空を飛ぶわけですが、結構スピードも出ており、上手く上昇気流にのればホバリングのような状態で定点に留まっていたりもします。まるで自分がムササビになって飛んでいるような映像ですね。
リオデジャネイロオリンピック関連で最近よく目にするコルコバードのキリスト像のすぐ下や、雪山の谷にかかる橋の直下を飛んでいたりします。スリル満点の映像が高画質で撮られていて、それらを大画面で見ると臨場感とスポーツ感、迫力を味わえるという、疑似体験モノの企画映像でした。
――エクストリームスポーツと高解像高画質映像は相性が良いですね。解像度が上がれば大画面にも耐えられるようになり、視聴環境として物理的な迫力も増します。実際にエクストリームスポーツに身を投じるのはかなりハードルが高いですが、こういった映像で疑似体験ができるようになると、それまで限られた人しか触れることができなかった極限の世界を一般人も垣間見ることができそうです
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