聞き流す音から、聴き惚れる音へ――技術者のこだわりが詰まったDAC、サウンドフォート「DS-200」を聴く大事なのは心地よさ(2/3 ページ)

» 2016年04月22日 10時00分 公開
[山本敦PR/ITmedia]
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 アナログとデジタルの基板を別々に分けたことで、基板全体のスペースに余裕が生まれ、これが多彩な入出力インタフェースの実装に結び付いている。DS-200のコンパクトな本体背面にはUSB入力のほか、同軸・光デジタル入力を配置。PCオーディオだけでなく、CDプレーヤーや薄型テレビにもつなぐことができる。また出力側にも丸型の光デジタル端子とアナログのRCAラインアウトを設けているので、ヘッドフォンやイヤフォンによるリスニングだけでなく、単品のオーディオアンプやパワードスピーカーなどに組み合わせれば、部屋いっぱいにいい音を鳴らしてゆったりと音楽が聴けそうだ。

コンパクトな筐体に多彩な入出力端子を装備。RCA出力のほか、同軸/光デジタル入力、丸形の光デジタル出力も備えている。ヘッドフォン再生だけでなく、オーディオシステムにつないでスピーカーによる音楽再生環境にも発展できる

 フロントパネルに配置したヘッドフォン/イヤフォン出力は、一般的な据え置き型のヘッドフォンアンプに多く採用されている6.3mm標準プラグではなく、本機では敢えて3.5mmミニプラグとした。ヘッドフォンアンプにはTI製の「TPA6120A2」を搭載する。

 最近ではハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤーやスマホで音楽を聴くスタイルも定着してきたが、同じヘッドフォンやイヤフォンをそのままDS-200に接続して、家の中でもいい音を快適に、かつ手軽に楽しめるようになるのがこの製品のいいところだ。例えば、Astell&KernのAKシリーズなど光デジタル出力を備えるプレーヤーと一緒に使う場合は、アウトドアで聴いていたソースをそのまま光ケーブルでDS-200につなぎ、すぐにヘッドフォンやスピーカーで心地よい音楽が楽しめることも大きなメリットになる。

PCオーディオ環境のセットアップも非常にシンプル

 今回は「DS-200」の実力をPCオーディオ環境でチェックしてみた。ハイレゾソースの送り出し環境にはWindows PCと「foobar2000」をセレクトした。DS-200にはUSBケーブルが付属してくるので、パッケージを開けてすぐPCにつないで、ハイレゾを聴き始めることができる。なおWindows PCの場合はドライバーソフトのインストールが必要になるが、サウンドフォートのホームページに掲載されているDS-200の製品情報ページからリンクをたどれば、ダウンロードの手順も含めて導入方法が分かりやすく紹介されているので迷うことはない。

Windows PCでヘッドフォン再生のサウンドをチェックした

 DS-200とPCをUSBケーブルで接続して、おもむろに音楽再生をスタートすると、フロントパネルのガイドランプが点灯する。向かって左側は入力ソースを示すランプとなり、アルミ素材を使ったセレクターボタンを押してソースを切り替える。DSDとPCM、それぞれのソースが入力されると「Mode」の点灯が変わり、ハイレゾ音源のサンプリング周波数もランプが知らせてくれる。ボリュームは上質なアルミ削り出し素材で作られており、ノブをひねったときのタッチが何とも心地よい。

本体のフロントパネル。アルミ削り出し素材を使ったボリュームノブやセレクターボタンなど素材にもこだわった

 その他の操作も極めてシンプル。アップコンバート機能や音場セレクターのような特殊機能は敢えて設けられていない。入門ユーザーもとにかく迷わせない、最短ルートでハイレゾを心地よく楽しんでもらおうという、開発者の心配りが感じられる仕様だ。

タイプが異なる4つのヘッドフォン&イヤフォンで聴いてみた

 「DS-200」のサウンドを色々な角度から検証するため、タイプの異なる4つのヘッドフォン/イヤフォンをセレクトした。はじめにオーディオテクニカの「ATH-MSR7」から聴いてみる。オーディオテクニカが音質に注力して開発した、アウトドアから室内での音楽再生までオールラウンドに活躍してくれるポータブルヘッドフォンだ。

オーディオテクニカ「ATH-MSR7」との組み合わせ

 もともと鳴らしやすく能率がいいヘッドフォンだが、マイケル・ジャクソンの「XSCAPE」から『Love Never Felt So Good』では軽快でフレッシュなボーカルを楽しめた。ミッドレンジがとても充実しているので、メロディラインの印象がとても鮮やか。ディティールが細密に蘇り、シンセサイザーの余韻が柔らかく包みこんでくる印象。透明でスピード感あふれる低域は、音楽の奥行感を深めてくれる。DS-200を介すことで音楽のフォーカスが定まり、リズムの鮮度がぐんと上がった。

 トロンハイム・ソロイスツ楽団とニーダロス大聖堂少女合唱団による「マニフィカト/Et misericordia」では、ソプラノの高域が実につややかで生々しい。静まりかえった大聖堂で録音されたソースの凛とした空気感も再現され、声のテクスチャーがくっきりと浮かび上がる。DS-200を通すことで音の分解能が上がり、弦楽器やオルガンの音色は立体感がいっそう高まった。

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提供:MJTS株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2016年4月28日