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ワイヤレスイヤフォンならではの機能性を凝縮! 北欧デザインもうれしいB&O PLAY「H5」を聴くワイヤレスで行こう!(2/2 ページ)

» 2016年08月01日 06時00分 公開
[山本敦ITmedia]
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バランスはフラット、ややモニターライクでクールな音色

 それではH5のサウンドをチェックしてみよう。「Xperia Z5 Premium」につないで、CDリッピングのソースやAWAの音楽配信コンテンツを聴いた。スマホアプリのイコライザー機能についてはこの後で解説するが、試聴時にはこれをオフにしている。

簡易なプレーヤー機能も備えるBeo Playアプリ

 ダリル・ホール&ジョン・オーツのベストアルバムから『I Can't Go for That(No Can Do)』では、ボーカルがとても力強くてクリアだ。声にこもりがなく、芯が強い。伸びやかな余韻が静寂の中に自然と溶け込む、素直で色づけのない音。バランスはフラットで、ややモニターライクでクールな音色だ。シンセサイザーのハーモニーも余韻の抜けがいい。エレキベースの低音は気持ちよく躍動する。分離感がよく、バンドの位置関係も立体的に見えてくる。

 マドンナのアルバム「Rebel Heart」から『Bitch I'm Madonna』では、打ち込みによるサウンドの広々とした空間再現が確かめられた。リズムの打ち込みがタイトで、瞬発力も高い。音像はだぶつくことなく、タイトなインパクトが体の芯に響いてくる。ボーカルはエネルギーの打ち出し方がやや強めなので、時折高域が鋭くシャープに感じられることもあるが、エッジが耳に障る感じはない。ドラムスや打ち込み楽器は高域のリズムが素速く立ち上がり、抜け味も開放的。縦横に立体的な空間描写を広げる。

 上原ひろみのアルバム「SPARK」から『Wonderland』では、全体のバランスをフラットに整えながら、低音をどっしりと深く沈みこませて、高域は華やかに鳴らしたり、メロディの抑揚感に富んでいる。ピアノのタッチは若干固めだが、むしろこのクールな表情がH5の持ち味だ。トリオの楽器がそれぞれに繰り出す音の分離感もよい。

白いボールの位置をタッチ操作で移動させて音質を簡単に変えられる

 「BeoPlay」アプリではH5のサウンドを直感的なタッチ操作でカスタマイズできる。四象限マトリクスのインターフェースを見ながら、白いオブジェクトをWARM、EXCITED、RELAXED、BRIGHTの4つのエリアに指で動かしながら持ってくることで、それぞれ音色が細かく変わる仕組みになっている。例えばWARMでは低音が強調され、BRIGHTでは高音域の透明感が増すといった具合だ。あらかじめ設定された4種類のプリセットから好みの音を選んで切り替えることもできる。元来ニュートラルな素性であるH5の音を、利用シーンに合わせて低音に厚みを加えたり、ボーカルをじっくり聴きたい曲はチューニングで追い込んだり、イコライザー機能を使い慣れていない入門ユーザーも気軽に楽しめるところが良い。ミュージックアプリだけでなくAWAやApple Musicなど、さまざまな音楽アプリにも設定が効くので、ぜひH5のユーザーなら使いこなしたい。

 スタイリッシュに身に着けて個性を主張できるだけでなく、音質はバランスよく、ジャンルを問わず音楽と自然に馴染める懐の深さがH5の魅力だ。また1つ、ハイグレードなワイヤレスイヤフォンが誕生した。

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