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どこまでスマートになった? ソニーとパナの4Kテレビをガチ比較山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(2/4 ページ)

» 2016年08月26日 17時42分 公開
[山本敦ITmedia]
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 Firefox OSは一般には聴き馴染みのないプラットフォームかもしれない。PC用ブラウザのFirefoxを開発する米Mozillaがモバイル向けOSとして発表し、これをテレビ向けに発展させたものをビエラが採用している。過去には搭載するスマホも商品化され、日本ではKDDIが2014年末に「Fx0」という端末を発売したが、国内ではこれが唯一の端末になってしまった。というのも、プラットフォームの開発元であるMozillaが、今年のはじめにモバイル端末向けFirefox OSの開発終了を宣言したからだ。

パナソニックが開発・提供するiOS/Android対応のスマホアプリ「TV Remote」。ビエラのリモコンとして機能するだけでなく、スマホに保存した写真や動画を簡単な操作でテレビの大画面に映して楽しむことができる

 パナソニックはFirefox OSを搭載するテレビを世界で初めて発売したメーカーだ。同社としてはFirefox OSが特徴としてうたう「ソースのオープン性」を生かしながら、柔軟で使いやすいプラットフォームを開発できるメリットを買ってFirefox OSの可能性にかけたわけだが、一方でモバイルやオートモーティブなどエレクトロニクスの各分野にFirefox OSが広がっていくことにも期待を寄せていなかったわけではないと思う。Andorid OSがモバイルやテレビ、PCやオートモーティブとシームレスにつながるプラットフォームであることを大きな優位性としつつあるが、かたやFirefox OSは今後もパートナーが広がらないことには、ハード機器だけでなく例えばスピード感のあるテレビ専用アプリの開発も難しくなるかもしれない。

映像・音楽にマルチな楽しみ方ができる

 ブラビア、ビエラともに、付属するリモコンの「ホーム」ボタンを押すと、Android TV、Firefox OSをベースにしたホーム画面が立ち上がる。テレビの放送、インターネット動画やゲームアプリなど多彩なエンターテインメントへの窓口となるコンテンツプラットフォームだ。どちらのテレビもNETFLIXやHulu、dTVなどのVODサービスやYouTube動画を視聴するためのアプリがプリインストールされており、マーケットから検索して新しいアプリも追加できる。

ブラビアではGoogle Playストアからテレビ向けに最適化されたアプリを追加することも可能。VOD系やゲーム系が充実する
ビエラの「ホーム」画面からアプリ一覧を起動。丸いアイコンが特徴。動画配信サービスが充実する印象

 ブラビアではGoogleの音楽配信サービス「Google Playミュージック」が利用できてうれしい。同サービスに登録しているユーザーであれば、外出先はスマホで、宅内ではテレビで聴き放題の定額制音楽配信サービスがスマートに楽しめる。とくにハイレゾ対応スピーカーと、さまざまな音源をハイレゾ相当の良い音にアップスケールする「DSEE HX」の効果は目覚ましく、X9350Dシリーズさえあれば、もうリビングに専用のオーディオシステムは要らないのではと感じるほど。テレビの電源を立ち上げてオーディオシステムを生かしたまま、画面だけを「消画」できる機能も便利だ。

ブラビア「X9350D」は3Wayのハイレゾ対応スピーカーを両サイドに搭載。分離の良いサウンドを特徴としている。最大96kHz/24bitへのアップスケール機能を実現する「DSEE HX」も効果的

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